幻のアジサイ「シチダンカ」が見頃を迎えた六甲高山植物園
神戸市に位置する六甲高山植物園では、特に「シチダンカ」と呼ばれる幻のアジサイが見頃を迎えています。この美しいアジサイは、かつて発見されず、その存在が疑問視されていましたが、1959年に偶然六甲山で発見されました。シチダンカは「ヤマアジサイ」の変種で、八重咲の飾り花が特徴です。十数枚の萼片が星型に重なる様子は、ぜひ一度目にしたい美しさです。
この園内にはシチダンカをはじめ、さまざまなアジサイが植えられており、色とりどりの花々が咲き競います。六甲山系のアジサイは、特有の酸性土壌や湿潤な気候のおかげで、美しい「六甲ブルー」に色づくことでも知られています。シチダンカは7月中旬頃まで見頃が続き、多くの観光客が訪れ、夏の訪れを感じることができます。
多彩なアジサイの種類
六甲高山植物園では、シチダンカ以外にも多くのアジサイを見ることができます。
ヒメアジサイ
「ヒメアジサイ」は、可愛らしい手鞠型の花を咲かせ、青色が特に美しいことで知られています。神戸市の市花でもあり、その姿は六月から七月まで楽しむことができます。
アマギアマチャ
このアジサイは葉が細く、甘味が強いことから古くから甘味料として利用されてきました。醤油の製造にも使われるなど、身近な存在です。
ヤマアジサイ
山の湿った場所に自生する「ヤマアジサイ」は、落葉低木で、飾り花が集まった美しい形をしています。多くの品種があり、観覧者を楽しませています。特に品種‘七変化’や‘海峡’などが人気です。
タマアジサイ
名の由来は、大きなピンポン玉のようなつぼみからきています。関東地方に分布し、特に湿気が多い山間部で見ることができます。
六甲山上のイベント情報
六甲高山植物園でのアジサイ見学だけでなく、神戸六甲ミーツ・アート2025という芸術祭も開催されます。自然の中で現代アートを体験し、見どころが満載です。このイベントには国内外の約60組のアーティストが参加し、多彩な作品が展示されます。
【会期】2025年8月23日(土)~11月30日(日)
【時間】10:00~17:00
また、夜に開催される「ひかりの森~夜の芸術散歩~」では、ライトアップされたアート作品が幻想的な雰囲気を醸し出します。紅葉も合わせて楽しむことができ、訪れる価値があります。
開園情報とアクセス
六甲高山植物園の開園は11月30日までで、開園時間は10時から17時まで、入園料は大人900円、小人450円です。駐車場料金は通常1000円ですが、特定の期間中は2000円になります。
この夏、六甲高山植物園で多様なアジサイの美しさを堪能し、心温まる体験をしてみてはいかがでしょうか。