新入社員意識調査2024:変化する価値観と求められる職場環境
株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、2024年3~4月に全国で開催した公開型新入社員導入研修受講者741名、および2024年1~4月に開催したインハウス型新入社員導入研修とWEB学習プログラム受講者1,775名を対象に「新入社員意識調査2024」を実施しました。
調査結果によると、新入社員は「社会人としてのルール・マナーを身につけること」を最も重要視しており、これはコロナ禍明けの時期に出社での仕事や対面コミュニケーションが増加したことが影響していると考えられます。
一方で、「任された仕事を確実に進めること」と「失敗を恐れずにどんどん挑戦すること」という一見相反する2つの項目も、過去最高値を記録しました。これは、インターンシップや副業経験などを通して、早い段階から社会人経験を積む機会を持つ新入社員が増えている一方で、経験不足から確実性を求める新入社員もいることを示しています。
心理的安全性が重視される職場環境
新入社員が働きやすい職場環境として、「お互いに助け合う」と「遠慮せずに意見を言い合える」が上位にランクインしました。特に「遠慮せずに意見を言い合える」は、過去10年と比較して9.8ポイント上昇しており、新入社員が「心理的安全」が担保された環境を望んでいることがわかります。
これは、学生時代から個性尊重の考え方が浸透し、自由に意見を発信できる環境で育ってきた新入社員にとって、「言いたいことが言える」ということが重要視されていることを示しています。
新入社員の成長を支援するためのヒント
調査結果から、新入社員は変化の激しい社会の中で、確実性と挑戦性を両立させながら、心理的安全な環境で成長したいと考えていることがわかります。
企業は、新入社員が安心して意見を出し、失敗を恐れずに挑戦できるような、オープンな環境づくりが重要となります。そのために、まずは組織の中で「ゆるく」×「ひろく」進めていくことが大切です。
「何となくでも出してみる」「失敗しても大丈夫」という「ゆるさ」から生まれる安心感や、「異なる価値観を取り入れてみる」「いろんな人と繋がって進めてみる」という「ひろさ」から生まれる新しい視点が、オープンな環境をつくり、行動の第一歩の後押しになるでしょう。
新入社員だけでなく、全社員へのメッセージ
このようなアプローチは、新入社員に限らず、変化が激しいビジネス環境の中で、正解のない課題に日々向き合っているすべての社員にとってヒントになるでしょう。
新入社員と先輩・上司の垣根を越えて、お互いに理解と尊重を深め、共によりよい未来を目指せるよう、積極的にコミュニケーションを取り、学び合える環境を築いていくことが重要です。
新入社員意識調査2024の概要
調査期間: 2024年3~4月(調査1)、2024年1~4月(調査2)
対象者:
公開型新入社員導入研修受講者741名(調査1)
インハウス型新入社員導入研修およびWEB学習プログラム受講者1,775名(調査2)
調査方法: 質問紙調査(調査1)、インターネット調査(調査2)
株式会社リクルートマネジメントソリューションズについて
「個と組織を生かす」をブランドスローガンに掲げ、クライアントの経営・人事課題の解決と、事業・戦略推進を支援する、リクルートグループのプロフェッショナルファームです。
事業領域: 人材採用、人材開発、組織開発、制度構築
ソリューション手法: アセスメント、トレーニング、コンサルティング、HRアナリティクス
WEBサイト: https://www.recruit-ms.co.jp