フルノの魚群探知機が歴史的偉業として認定
古野電気株式会社が製造する魚群探知機は、1949年に世界で初めて商品化され、今や漁業の必需品となっています。この魚群探知機が、電気・電子分野の国際学会であるIEEEから「IEEE Milestone」に認定されたことが発表されました。この受賞は、電気・電子技術において開発から25年以上経過し、社会や産業に大きな影響を与えた業績が対象となるもので、過去にはボルタ電池や二次元コードなど、数々の名作が名を連ねている名誉ある賞です。
魚群探知機の革命
魚群探知機は、特に水産業の進化に寄与した装置として認識されています。開発当初は、海中のデータを取得するための音響測深機を改良し、その後、超音波信号を使用して魚群を探知し映像化する技術が確立されました。魚群探知機が普及することで、漁師たちはその勘に頼らず、科学に基づいたデータを元に漁獲の判断を下すことができるようになったのです。
古野電気が開発した魚群探知機では、送受波器を船舶の底面に設置することで、気泡によるノイズを軽減し、反応をより正確に捉えることが可能となりました。この設置方法は、その後多くの漁船に採用され、今日に至るまで世界中で利用されています。
魚群探知機がもたらした影響
この技術の向上により、イワシのような魚群の探知精度が劇的に改善され、それまで苦労していた漁獲量の増加に大きく貢献しました。戦後の日本においては、タンパク質源不足が社会問題となっていた中、この技術は国民の生活の安定にも寄与しました。これにより、日本のみならず、全球の水産業にとって不可欠な装備となる魚群探知機が急速に普及していきました。
未来への展望
古野電気は今後も「安全安心・快適、人と環境に優しい社会及び航海の実現」を目指して、さらなる技術革新に取り組むとしています。この肉体的な仕事と科学技術の融合は、未来の水産業における重要な要素であり続けることでしょう。
この認定を通じて、古野電気の魚群探知機はその歴史的な重要性を再確認され、今後も水産業の発展に寄与し続けていくことが期待されています。