IGESが発表したCOP30特集ウェブページ
公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、2025年11月にブラジルのベレンで開催される国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第30回締約国会議(COP30)に向け、関連情報を広く提供することを目的とした「UNFCCC COP30特集ウェブページ」を開設しました。このウェブページは、COP30に関する重要な論点やその動向を分かりやすく伝えるための情報源として活用されています。
特集ウェブページでは、以下の内容が提供されています。
1. COP30直前ウェビナーシリーズ
IGESの研究者によるウェビナーが行われる予定で、各回においてCOP30の重要論点や交渉の背景について多角的に解説します。ウェビナーは10月中旬から下旬にかけて全4回実施される予定です。
第1回「これまでの交渉の振り返りとCOP30に向けた重要論点の解説」
- - 日時:10月15日(水)15:00~16:30
このウェビナーでは、過去のCOPでの交渉を振り返りつつ、パリ協定の1.5℃目標達成に影響を与える「国が決定する貢献(NDC)」や「グローバル・ストックテイク(GST)」の議論、気候資金に関する新規目標についての解説が行われます。
第2回「COP30で合意なるか:適応に関する世界全体の目標(GGA)の達成進捗度を測る100の指標」
- - 日時:10月17日(金)15:00~16:00
このセッションでは、GGAの達成度を示す100を超える指標の合意形成に向けた交渉が進められる見込みで、その内容が国際的な適応策実施や資金配分に与える影響について議論されます。
第3回「COP30議長国ブラジルによるイニシアチブについて(仮)」
- - 日時:10月23日(木)09:00~10:30
詳細は調整中ですが、ブラジルが主導する取り組みについての解説が予定されています。
第4回「ネイチャーCOPの本質を読み解く」
- - 日時:10月29日(水)15:00~16:30
気候変動と生物多様性の統合的なアプローチについて、企業が直面する新たな課題を含めて探ります。
2. COP速報ウェビナー
COP30が終了した直後、12月5日(金)にはIGESの研究員が現地から交渉の結果を報告し、日本社会や企業への影響についても解説するウェビナーが開催される予定です。詳細は10月下旬に発表されます。
3. 解説記事「研究者の視点」
COP30に関連する最新の科学知識や政策動向をIGESの研究者が整理し、解説記事として発信する予定です。これにより、一般の人々にも分かりやすい形で情報を伝えることが目指されています。
4. Japan Pavilion サイドイベント情報
COP30期間中、実施される日本のPavilionにおけるサイドイベントについても情報が提供され、オンラインでの同時配信が行われます。
5. 関連出版物
IGESの気候変動に関連する政策提言や分析レポートをダウンロード可能な形で提供し、興味のある方に幅広く情報を提供します。
今年のCOP30は、京都議定書発効から20年、パリ協定採択から10年という重要な節目となります。IGESは国際的な交渉動向を正確に捉え、様々なプラットフォームで情報を発信し続けることで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
IGESとは
IGES(Institute for Global Environmental Strategies)は、持続可能な開発を目指して、国際機関や政府、研究機関、企業、NGOと連携しながら、気候変動に関する実践的な政策研究を行っています。1998年に設立され、日本政府と神奈川県の支援を受けて活動を開始し、本部は神奈川県葉山町にあり、約200名の研究員が在籍しています。グローバルなネットワークを活用して、アジア太平洋地域における政策研究を推進しています。