みんなでつくるインクルーシブな庄内の未来
山形県鶴岡市にあるNPO法人やまごやは、障害がある人もない人も共に生活し、尊重し合える地域社会を実現するための新たなプロジェクト「みんなでつくるインクルーシブな庄内 ワーキンググループ Starter Program 2025」を開始しました。このプロジェクトは、地域の教育、福祉、行政、企業、住民が協働し、インクルーシブな実践を広めることを目的としています。事業は「やまがた社会貢献基金」の助成を受けて行われます。
事業の背景
やまごやは、「障害の有無にかかわらず、その人らしい生き方を支援する」という理念を掲げ、訪問看護や児童福祉分野において地域社会のための多様なサポートを提供してきました。今回のワーキンググループは、この理念に基づき、地域の多様な関係者が互いに学び合い、新しい実践を生む場として実施されます。
ワーキンググループの概要
本プログラムは、2025年9月から2026年1月にかけて、全5回にわたって開催されます。対象となるのは庄内地域の各団体や個人で、業種や職種は不問。参加者は、セクターを越えて対話を重ね、具体的な行動に向けた学びを深めていきます。
このプログラムの具体的な活動としては、体験型ワークショップや障害の社会モデルについての講義、課題分析のトレーニング、障害平等研修(DET)などが予定されています。これらを通じて参加者が持つさまざまな視点を反映させながら、地域社会の課題解決に向けたアイデアを共有できる機会が設けられます。
各回の活動内容
第1回:OTDワークショップ
最初のワークショップでは、東京大学と一般社団法人OTD普及協会が開発した体験型プログラムを通じて、多様性と無意識の偏見に気づくことを目指します。
第2回:社会モデルの理解
この回では、社会モデルに関する理論を学び、アニメーションなどを用いてマジョリティの視点を相対化します。
第3回:課題分析トレーニング
オンラインで行われるこのトレーニングでは、5W1Hを活用して具体的な解決手法を習得します。
第4回:障害平等研修
障害当事者が講師となり、「障害とは人にあるのではなく社会にある」という視点を学び合います。
第5回:実践の共有
最終回では、これまでの学びを共有し、次年度の計画を立てます。
参加者の声と評価
参加した全47名は、満足度評価で平均4.83という高評価を記録しました。「大変満足」と答えた参加者が83%にのぼるなど、このプログラムの成果が期待されています。「子どもたちにもこうした体験をしてほしい」との声もあり、多様性を認識する重要性が強調されました。
今後の取り組み
本事業を通じて得られたフィードバックを受け、次年度は教育機関への社会モデルの理解を深める活動にシフトします。特に、子どもたちや教育現場における障害モデルの普及を目指し、東京大学大学院との連携や合同研修を計画しています。
NPO法人やまごやの紹介
特定非営利活動法人やまごやは、庄内地域に根ざし、アウトリーチ型の支援を行う団体です。訪問型支援を通じて、必要な人々へ直接的なサービスを提供し、さらには障害の社会モデルの理解を進めるためのワークショップなども開催しています。
今後、庄内の地域コミュニティにおいて、より多くの人々がインクルーシブな社会を実現できるようになることが期待されています。