ユビキタスAIが切り拓く新時代のセキュリティ
近年、サイバー攻撃が世界中で急増しており、特に重要なデータを守るためのセキュリティ技術の強化が求められています。その中で、ユビキタスAI(東京都新宿区)は、耐量子暗号技術の研究開発を進めています。この技術は、量子コンピューターの出現による従来の暗号技術の脆弱性を克服し、IoT製品に適用することを目指しています。
耐量子暗号とは?
耐量子暗号(PQC: Post-Quantum Cryptography)とは、量子コンピューターによる解読に耐えることができる新しい暗号技術のことです。ユビキタスAIは、この技術を低価格のArm® Cortex®-Mベースの32bitマイコンに搭載することに成功しました。これにより、さまざまなIoT製品における安全性を大幅に向上させることが可能となります。
実装・検証の進捗
ユビキタスAIは、NIST(米国国立標準技術研究所)によって2023年に標準化された耐量子暗号アルゴリズムに対する実装と検証を完了しました。具体的には、FIPS 203、FIPS 204、FIPS 205といった基準に準拠しています。さらに、標準化作業中のFALCON及びHQCについても、暫定仕様に基づく実装が進められており、最終的な標準化を待つ段階にあります。
なぜ耐量子暗号が必要とされるのか?
今後、量子コンピューターが実用化されることで、従来のRSA 2048bit等の公開鍵暗号アルゴリズムが危険にさらされることが予測されます。NISTは「2035年までの移行完了」を推奨しており、特にRSA 2048の安全利用期限が「2030年12月31日」とされているのは、データの保存期間に応じて新しい暗号技術への迅速な移行が求められているからです。これにより、公共システムやマイナンバーカードなどにも、この新しい暗号技術を実装する必要が出てきています。日本のマイナンバーカードもこの流れに沿い、耐量子暗号技術によるセキュリティ向上が議論されています。
未来を見据えた取り組み
ユビキタスAIは今後も、耐量子暗号に対応する新たなソリューションを提供し続ける考えを示しています。既存の多くのセキュリティ基盤が耐量子暗号に対応していくことが前提となり、IoT製品への応用が加速することが期待されています。このような取り組みを通じて、ユビキタスAIは関連企業やユーザーにとって信頼性の高いセキュリティ技術を提供し、「お客様」「ビジネスパートナー」「社会」の発展に貢献していきます。
会社の概要
ユビキタスAIは、製造業を支えるテクノロジーとサービスを専門とする企業です。長年の組込みソフトウェアビジネスの経験を活かし、自社開発製品や世界中のソフトウェアサービスにおいて成功を収めています。今後もテクノロジーとサービスを駆使し、新たなビジネスプラットフォームを構築していく方針です。
本社所在地は東京都新宿区西新宿で、詳しい情報は公式サイト(
ユビキタスAI)にて確認できます。
投資家への注意
本記事はユビキタスAIの定性的な業務進捗をお知らせするものですが、投資勧誘を目的としたものではありません。業績や経営指標については、取引所開示情報をご参照下さい。