モデルナ・ジャパンがRSウイルスワクチンの製造販売承認を取得

RSウイルスワクチン「エムレスビア筋注シリンジ」の承認取得



モデルナ・ジャパン株式会社が、60歳以上の成人を対象としたRSウイルスによる感染症の予防を目的としたワクチン「エムレスビア筋注シリンジ」の製造販売承認を日本で取得しました。この承認は、約37,000人の参加者を対象とした第3相無作為化プラセボ対照二重盲検試験「ConquerRSV」のデータに基づいています。

RSウイルスについて



RSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)は、強い感染力を持ち、急性呼吸器疾患や肺炎を引き起こす主要な要因です。特に乳児や高齢者にとって、RSウイルス感染症は深刻な健康リスクを伴います。合併症として呼吸困難や肺炎、気管支炎があり、これらは入院や死亡に至ることも珍しくありません。先進国では、60歳以上の成人において毎年470,000例もの入院と約33,000例の死亡がRSウイルスによって引き起こされています。日本においても、63,000例の入院と4,500例の死亡が推定されています。

新しいワクチンの期待



「エムレスビア筋注シリンジ」は、RSウイルスの表面に存在するF糖タンパク質をターゲットにしたmRNAワクチンです。このワクチンは、モデルナのCOVID-19ワクチンでも使用されている脂質ナノ粒子(LNP)技術を取り入れており、患者の免疫応答を効果的に引き起こすことが期待されています。特に、F糖タンパク質は中和抗体の重要なターゲットであり、RSウイルスの2つのサブタイプ(RSV-AおよびRSV-B)の両方に対して効果を示す構造を持っています。

高まるワクチンへのニーズ



近年、RSウイルスによる感染症の予防に対するニーズがますます高まっています。喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの基礎疾患をお持ちの方々にとって、RSウイルスの感染は症状を悪化させる要因となり得るため、新たなワクチンの登場は非常に重要なニュースです。

モデルナ・ジャパンは、この新しいワクチンを日本の皆さまに届けるため、関係者と連携しながら取り組んでいく所存です。新型コロナウイルスのパンデミックにおいて示されたmRNA技術の有効性をもとに、RSウイルスワクチンがもたらす健康効果に期待が寄せられています。

モデルナのビジョン



モデルナは、mRNA医薬品の革新的リーダーとして、疾患の治療や予防におけるアプローチを根本から変え続けています。10年以上の研究の成果として、新型コロナウイルスワクチン開発の成功が挙げられますが、今後も様々な疾患に対する治療薬やワクチンの開発を通じて、世界中の人々の健康を向上させる貢献をしていくことでしょう。ワクチンの詳細については、モデルナの公式サイトを参照してください。

会社情報

会社名
Moderna, Inc.
住所
200 Technology Square CambridgeMassachusetts
電話番号
617-714-6500

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