印刷物の課題とニーズ
2022-07-26 10:00:13
デジタルトランスフォーメーションで変わる印刷物の発注側のニーズと課題
デジタルトランスフォーメーションと印刷物発注の現状
最近、さまざまな分野で進行するデジタルトランスフォーメーション(DX)の影響を受け、印刷業界も大きな変わり目を迎えています。特に、ペーパーレス化が進む中、印刷物を発注する部署や組織はどのような選択を迫られているのでしょうか。本記事では、ジャパンイーブックス活用研究会が実施した調査を基に、印刷物を発注する側のニーズや課題について考察します。
DX推進の現状とその影響
DXとは、デジタル技術を用いて業務や生活スタイルの変革を促進することを指します。この流れの中、印刷物を必要とする行政機関や民間企業は、デジタル化への移行を心理的にも技術的にも実現する必要性に迫られています。特に、文書を電子化することで、コストや重さを削減できる利点は大きいです。しかし、デジタル化が進む一方で、生じるさまざまな課題も見逃せません。
調査結果の概要
調査の結果、印刷物の発注状況に関する興味深いデータが明らかになりました。「どの部門で印刷物を発注していますか?」という質問に対して、最も多くの回答を得たのが『広告(チラシなど)』で44.3%とされました。続いて、カタログや案内状なども含め、多様な印刷物が求められる現状がうかがえます。印刷会社を選ぶ際の基準としては、費用(66.1%)、納期(50.3%)、希望通りに印刷できるか(42.4%)が挙げられました。
印刷物への不安と疑問
調査によれば、約7割の方が「印刷物を発注する前に疑問や不満がある」と回答。特に、『印刷物は時代に合わないのでは』といった意見が41.8%を占めています。このことから、発注側は印刷物が時代遅れになっていると感じていることがわかります。さらに、印刷した資料が果たして読まれるのかについての不安も指摘されています。
組織内のDX推進状況
次に、社内のDX状況を調査したところ、「とても推進している」と回答した割合は11.8%であったのに対し、「あまり推進していない」との回答も31.4%でした。DXの進捗については二極化している様子が伺え、相談相手がいない場合も53.9%に上ります。また、保存性の高い資料のデジタルアーカイブ化に関しても、54.0%が「はい」と答え、まだまだ未整備な組織がある事実が浮き彫りになりました。
紙とデジタルのバランス
今後も紙資料として残しておくべき印刷物について意見を募ると、契約書や領収書といった重要書類が挙げられました。更に、広告や広報資料に対しては適正な紙とデジタルの比率を「5:5」と考える方が最も多く、目的に応じて印刷物とデジタルコンテンツを使い分ける重要性が指摘されました。
まとめ
印刷物の発注側が抱える課題やニーズ、特にDX推進の影響がどう現れているかについて詳しく見てきました。印刷業界は大きな変化の真っ只中にあり、今後もこの流れに柔軟に適応していくことが求められます。印刷物はただの媒体ではなく、情報の橋渡しとしての役割も果たしており、紙とデジタルのバランスを考慮しながら、より良い情報提供を目指す必要があるといえます。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人ジャパンイーブックス活用研究会
- 住所
- 宮崎県宮崎市田吉880-0911(株式会社宮崎南印刷内)
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0985-51-2745