松坂屋名古屋店、愛知のクリエイターと共創した新スペース完成

松坂屋名古屋店、新しい共創空間を発表

名古屋市の中心部に位置する松坂屋名古屋店は、100周年を迎え、先進的なリニューアルに踏み切りました。このプロジェクトでは、愛知県内外のクリエイターとの共創を通じて、伝統工芸や廃棄素材を活用した新たな空間価値を創出しています。2024年末には本館の3階から8階のレストスペースが一新され、多様なライフスタイルを提案する百貨店としての姿を打ち出します。

取り組みの背景

現在の松坂屋名古屋店は、リニューアルを進める中で「クリエイティビティの表現」と「地域との共創」をテーマにしています。この取り組みは、過去の伝統を大切にしつつ、未来の消費者のニーズに応える施設としての進化を目指しています。地元の資源や文化を取り入れたプロダクトにより、訪れる人々に新しい発見や体験を提供します。

空間デザインと体験

このプロジェクトを担当した株式会社船場は、愛知の伝統工芸をはじめ、松坂屋名古屋店で廃棄される素材をアップサイクルし、地域のクリエイターと共に新たな価値を創象しました。例えば、5階のプレタサロンでは、もともと廃棄予定だったチラシやカタログを再利用し、家具を作り出しています。これらは、色や質感の違いを生かした独特な表情を持つマテリアルとして仕上げられています。

6階のリビング＆ウェルネスフロアでは、有松絞りの伝統を活かしたデザインが施され、地元アーティストとのコラボレーションで創造された照明が、より一層の魅力を引き立てています。7階では従業員の古着を再利用したアートファニチャーが登場し、ユニークな歴史を感じさせつつ、現代のセンスを取り入れています。

サステナビリティの追求

本プロジェクトは、ただのリニューアルにとどまらず、サステナビリティを重視した活動として位置付けられています。廃棄素材を再利用することで環境への負担を軽減し、地域の伝統文化を尊重しているのです。このような取り組みは、次世代に向けた持続可能な社会の実現へと繋がるものと言えるでしょう。

今後の展開

2025年7月15日には、6階のレストスペースがリニューアルオープンし、この新たな共創の空間が完全に実現します。松坂屋名古屋店は、現代の百貨店が持つべき役割を再定義し、ますます魅力的な場所になることでしょう。

クリエイティブな社会の一端を担う

松坂屋名古屋店のリニューアルプロジェクトは、エコフレンドリーで地域と共に歩むクリエイティブな空間作りの典型例です。参加したクリエイターたちも、作品を通じて愛知の魅力を伝え、新たな表現を模索しています。このような取り組みが広がるにつれ、他の商業施設や地域社会にも良い影響を及ぼすことを期待しましょう。

過去を尊重し、それを未来へとつなぐ。松坂屋名古屋店の挑戦は、ここから始まります。