心温まるレシピで高齢者の「食べたい」を実現する新刊出版
2024年12月20日、株式会社学研ホールディングスの関連企業であるメディカル・ケア・サービス株式会社から、電子連載版のコミックエッセイ『ハルと思い出めぐりごはん高齢者と食べるしあわせレシピ』第1巻が配信されます。この作品は、高齢者の懐かしい料理を通じて、思い出を共有し、心をつなぐハートフルなストーリーが展開されています。各巻では、食が細くなる高齢者の「おいしく食べたい」という気持ちや、家族の「食べてほしい」という思いに寄り添ったレシピが紹介されます。
家族と思い出を紡ぐ料理
物語は、認知症高齢者のグループホームを舞台に、新米調理師の天野晴輝が主人公です。彼は以前は飲食店で働いていましたが、高齢者施設では食事提供の難しさに直面します。環境の変化に戸惑いながらも、彼は周囲のスタッフや入居者とコミュニケーションをとり、一緒に食事を作り、共に食べることで彼らの生活を豊かにするため努力し続けます。
各巻では、身近な懐かしい料理を取り上げ、そこに込められた思い出を辿ることで、高齢者の心に響く物語が作られています。初回に登場するレシピは、「佐々木さんのハヤシライス」。主人公と共に、食材を通じて高齢者たちの記憶や人間関係の形成が描かれています。
デジタル書籍での展開
本書は「健達ねっと」などの情報サイトにて電子連載されるほか、Kindleストア、楽天Koboなど多くの電子書籍プラットフォームでも配信されます。特に、調理が難しくなっている高齢者のためにアレンジや工夫を凝らしたレシピが特徴であり、読者だけでなく、高齢者の家族にとっても支えとなる内容です。
監修したレシピ
レシピ監修は、グリーンフード株式会社が手がけています。同社は高齢者施設での食事を提供する事業を展開しており、食に関する知識と経験を基に、この物語の料理開発にも携わっています。
ぜひ、物語の中で提示される懐かしいレシピを実際に試してみて、高齢者や家族との食事の時間をより楽しいものにしてみてください。懐かしさや思い出に満ちた食事を通して、優しさやつながりを感じることができるでしょう。
著者情報
本書の著者、佐倉イサミは東京在住の漫画家で、動物や手ぬぐい、お酒を愛する人物です。彼の作品は多岐にわたり、数々の著書を持っています。彼の作品に触れることで、心温まるストーリーに浸ることができます。
また、メディカル・ケア・サービス株式会社は、高齢者向けの食事提供を主な業務としており、全国に展開する介護施設でもその経験を活かしたさまざまなサービスを提供しています。彼らの理念は、「認知症を超える。」というメッセージの下、高齢者が当たり前に生活できる社会を目指しています。
この新刊『ハルと思い出めぐりごはん』は、ただのレシピ本ではなく、高齢者とのコミュニケーションを深め、人と人との絆を育てるための貴重な一冊。これからの時代において、家族や友人との繋がりを深めるきっかけになることでしょう。