KDDIとアルティウスリンクは、生成AIを活用したカスタマーサポート領域における新たな事業プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、両社がこれまで培ってきた「KDDIお客さまセンター」のDXノウハウを活かし、より高品質なカスタマーサポートサービスを提供することで、顧客体験(CX)の向上を目指しています。
両社は、AI時代の新ビジネスプラットフォーム「WAKONX」を通じて、顧客の事業成長と社会課題の解決に貢献するBPO事業を推進していく方針です。
カスタマーサポート領域における課題
国内では、2030年にサービス業を中心に644万人の労働力不足が予測されています。特にカスタマーサポート領域では、業務効率化が喫緊の課題となっています。
一方で、顧客満足度を高めるためには、生成AIや音声認識ツールなど、最新のテクノロジーを複合的に導入し、カスタマーサポートを高度化していく必要があります。
本プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、アルティウスリンクがパイロットセンターを構築し、新製品・サービスの実証実験を行います。パイロットセンターは、顧客が実際にサービスを体験できるショールームとして機能し、顧客からのフィードバックを収集することで、新製品・サービスのさらなる価値向上を目指します。
また、コンタクトセンター特化型LLMアプリケーションを拡充し、コンタクトセンター運営サービスの品質強化、データ分析の高度化、コスト削減を実現していきます。
KDDIお客さまセンターにおけるDX事例
KDDIお客さまセンターでは、LINEアカウント「auサポート」のチャットボットに生成AIを導入することで、チャットボット完結率を85%にまで向上させました。さらに、音声認識ツールを活用することで、オペレーターの応対品質を自動評価し、顧客満足度を向上させるとともに、オペレーターの工数を約24,000時間削減することに成功しました。
これらの取り組みは、「コンタクトセンター・アワード2024」の「最優秀テクノロジー部門賞」を受賞し、その技術力と顧客満足度向上の成果が認められています。
WAKONXについて
「WAKONX」は、KDDIが2024年5月に始動したAI時代の新ビジネスプラットフォームです。最適化されたネットワークの設計・構築から、大規模計算基盤による企業間データの蓄積・融合・分析まで、幅広いサービスを提供することで、顧客の事業成長と社会課題の解決を支援しています。
アルティウスリンク株式会社について
アルティウスリンクは、KDDIと三井物産の共同出資会社です。国内・海外約100か所の拠点と、約57,000人の人財が誇るノウハウ・サービス力・技術により、コンタクトセンターやバックオフィスを含む顧客企業の課題解決に貢献するBPO事業を展開しています。
まとめ
KDDIとアルティウスリンクは、生成AIを活用したカスタマーサポート領域における新事業プロジェクトを通じて、顧客満足度向上と業務効率化を両立させ、顧客の事業成長と社会課題の解決に貢献していくことを目指しています。