自動物流道路の実証実験:未来の物流を見据えて
国土交通省が令和7年7月31日に発表した内容によると、同省の道路局は「自動物流道路」の社会実装に向けた実証実験を行うことが決定しました。この新しい物流システムは、カーボンニュートラルを実現するために、無人化された自動運搬手段を用い、道路空間に専用の物流スペースを設けることを目的としています。
公募の概要
自動物流道路に関する実証実験は、2027年度を目指した新東名高速道路の建設に先立ち、既存の技術や施設で実施されます。そのため、参加を希望する事業者を公募することになりました。
募集期間
応募は令和7年7月31日から9月5日12時まで受け付けます。参加を希望する企業は、事前に相談の上で申請書類を提出する必要があります。
実験の内容
実証実験では、
6つのユースケースを設定し、各シナリオに基づいて以下の要素について検証が行われます:
1. 拠点での積卸し作業の効率化
2. 自動走行機能の確認
3. 走路変更の可否
4. 通信の安定性
5. 運行管理に必要な条件整理
6. トラックから搬送機器への自動積卸し技術
各ユースケースに対して、必要な幅員や距離、通信の安定性、自動運転時の位置精度など多角的にデータを収集し、技術的課題を明確にすることが狙いです。
実験場所と期間
実証実験が行われる場所やスケジュールについても詳細が決定しています。
実験場所
- - 国土技術政策総合研究所の試験走路(実大トンネル実験施設を含む)
- - 申請者が提案した場所での実証実験も可。
実験期間
実験を行う具体的な日程は、以下の通りです:
- - トンネル部の試験走路 : 令和7年11月19日から12月26日、令和8年2月2日から2月28日
- - 屋外直線部の試験走路: 令和7年12月15日から12月26日
これらのスケジュールには、機材の撤収や原状復帰のための期間も含まれています。
提出方法と審査
申請を行う際は、「自動物流道路の実装に向けたコンソーシアム事務局」に連絡し、実験内容や申請書類の作成方法について相談した上で、指定されたメールアドレスへ提出します。その後、国土交通省による審査が行われ、実験に参画する事業者が選定されます。
お問い合わせ先
この取り組みは、物流の未来を見据えた大きな一歩です。今後の進展に期待が寄せられます。