新しいAI処理ボード「AP-RZV2-0A」とは
株式会社アルファプロジェクトが、ルネサス エレクトロニクスの最新MPU「RZ/V2H」を搭載した組込みボードコンピュータ「AP-RZV2-0A」を2023年4月8日に発売します。この製品は、今のエッジAIのニーズに応えるために設計されたもので、国内のISO9001認証工場で生産されます。
エッジAIの進化
近年、デバイスの内部でAI処理が行われるエッジAIが注目を集めています。これに対応するため、アルファプロジェクトはルネサスの高性能MPUを搭載したボードを開発しました。このボードは、主にロボットや監視カメラ、ドローンなどの分野で、人検出や物体検出に関する高度な技術を持つシステムに適した機能を提供します。
特徴と性能
1. 強力なAI性能
「AP-RZV2-0A」は、電力性能が10TOPS/Wの効率を持ちながら、ファンレスで最大80TOPSのAI推論性能を展開します。これにより、内蔵するマルチコアCPUと連携させ、高効率な処理が可能になっています。また、OpenCVによる処理では、CPU動作に比べて最大16倍のスピードを誇るアクセラレータも搭載されています。これは、画像処理や解析を大いに助ける要素となります。
2. 最大4台のカメラ接続
映像入力端子としてMIPI CSI-2コネクタを4つ備えており、最大4台のカメラを同時接続できます。これにより、複数の視点からの情報をリアルタイムで取得し、AI処理が実施可能です。
3. 高解像度のグラフィック表示
MIPI DSIコネクタを利用し、液晶ディスプレイとの接続が可能です。これにより、ユーザーインターフェース(GUI)を高解像度で表示することができ、視覚的な情報提供を強化します。
4. 拡張性の高いインターフェース
M.2スロットをボードの上面に配置しており、無線LANカードなどを簡単に装着できます。また、USB 3.2ポートが2つ、USB2.0ポートが1つ搭載されているため、様々なUSBデバイスとのスムーズかつ高速なデータ通信が可能です。
5. 回路図とSDKの提供
開発者が本ボードを有効に活用できるように、回路図を提供し、Linux SDKにより各種AI環境を実装する手助けをしています。特に、OpenCVやTensorFlow、Docker、ROS2などの環境が構築可能で、システムのニーズに応じた柔軟な対応が実現できます。
生産目標とプロモーション
当面の年間生産目標は1,000台。その中でも、特定のプロモーションとして「RZ/V2スタートキャンペーン」が開催され、特別価格で「RZ/V2スターターセット」が提供されます。詳しくは、同社の公式ウェブサイトで確認できます。
アルファプロジェクトについて
株式会社アルファプロジェクトは、1986年に設立されたシステムハウスで、組込み機器向けの小型ボードコンピュータの開発・製造・販売を行っています。豊富なCPUボードは、様々な分野で利用されており、特にIoT機器やロボット向けの試作や評価をサポートしています。今後も顧客のニーズに応える製品を提供し、価値の高いソリューションを推進していく方針です。
詳しい情報は、
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お問い合わせ
アルファプロジェクトへの問い合わせは、営業部の池谷まで。電話番号053-401-0033、またはメール
[email protected]までお気軽にどうぞ。