DLE制作の『野原ひろし 昼メシの流儀』が日本アニメトレンド大賞2025で受賞
株式会社ディー・エル・イー(DLE)が手がけるアニメ『野原ひろし 昼メシの流儀』が、ABEMA主催の国内最大級のアニメアワード『日本アニメトレンド大賞2025』で、アニメ話題賞-Tvアニメ部門-を受賞しました。この賞は、その年に注目されたアニメ作品に与えられ、主に視聴者の意見やSNSでの盛り上がりを基に決定されます。
作品が注目された理由
受賞の背景には、作品の人気が顕著に表れた「ネットミーム化」があります。番組放送開始からのデータによると、トレンドスコアは3週目で450%に達し、2025年のアニメのミーム関連投稿の約半数が本作に触れられているという驚異的な結果が示されています。このような盛り上がりは、主人公であるひろしのユーモア溢れるリアクションや、モーションキャプチャによるダンスシーンなどが大きく寄与しています。
授賞式での出来事
2025年12月26日に行われた授賞式では、DLEに所属する西山司監督が出席し、メインMCのハライチの岩井勇気さんからトロフィーを受け取りました。賞を受け取った際、西山監督は「ひろしに倣うのであれば、テーマパークに来たみたいだ」と楽しそうにコメント。作品への思いを語る場面もあり、「良き父親であるひろしとは異なる一面を見せることができればと考えています」と述べました。「パンケーキ」エピソードが特にお気に入りだと言い、そのシナリオを確認する際に笑ってしまったと話しました。
制作についての裏話
作品の制作過程についても触れられ、特に1話目は方向性や表現に関する模索があり、時間をかけた結果、良いものになったと西山監督は振り返りました。また、授賞式の最中、彼のジャケットの下にひろしの顔がチラリとのぞいていたのも観客の笑いを誘いました。
アニメの新しい形
『野原ひろし 昼メシの流儀』は、「クレヨンしんちゃん」の公式スピンオフ。主人公はしんちゃんの父である野原ひろしで、彼の日常を描いた作品です。この作品はDLEが進める「オルタナティブ・アニメ事業」の第1弾であり、従来のアニメ制作スタイルとは一線を画した新しいアプローチをするものです。特にコストを抑えつつも質の高いアニメを短期間で制作することを目指しています。これにより、視聴者にとっても新鮮な体験が提供されています。
日本アニメトレンド大賞2025
この賞は、ネットやアニメ業界で最も注目された作品を評価するもので、今年で3度目の開催です。視聴者の投票や各部門の作品が厳選されており、幅広いジャンルのアニメが評価されています。2025年は、若い視聴者からの人気も考慮され、様々な作品が多数ノミネートされました。
本作の魅力
『野原ひろし 昼メシの流儀』は、アニメ版でもオリジナルの魅力が最大限に表現されています。視聴者はひろしのリアルな一面を知ることができ、コミカルなストーリー展開に引き込まれていきます。キャストには、野原ひろし役に森川智之が起用され、彼の演技も作品の成功に大きく寄与しています。さらに、スタッフには、西山監督が手がけたほか、シリーズ構成の森ハヤシやキャラクターデザインの山脇光太郎など、名だたるスタッフが揃っています。
このように、『野原ひろし 昼メシの流儀』は、単なるスピンオフを超えて、多くのファンに支持される作品となっています。今後の展開にも目が離せません。