ジーニーがDOOHとCTV広告の統合ソリューションを検証
株式会社ジーニーは、デジタル広告の領域においてDOOH(デジタル屋外広告)とコネクテッドTV(CTV)を融合させた検証を行いました。この試みは、オンラインとオフラインを統合した広告戦略の有効性を測るもので、広告のリーチや効果を一層高めることを目指しています。
背景と目的
近年、デジタルサイネージやCTVの市場が急成長しています。特にデジタルサイネージ広告の市場規模は2023年に801億円に達する見通しであり、2027年には1,396億円に達すると予測されています。この成長に伴い、CTVの普及も加速しており、2015年の24.5%から2022年には57.7%に増加しています。
しかし、プライバシー保護の観点からサードパーティクッキーが廃止されつつあり、広告のターゲティングや計測が難しくなっています。このような背景から、ジーニーはDOOHとCTVを組み合わせた広告の運用に興味を持ち、検証を開始しました。
検証の実施内容
ジーニーは、東京都及び近隣の1都3県において、CTV保有者を対象にDOOHとCTV広告を1ヶ月間配信し、リーチ分析を行いました。本検証の主なポイントは以下の通りです。
1. インクリメンタルリーチの確認
DOOHとCTVの組み合わせによってリーチが増加することが確認されました。ここでのインクリメンタルリーチとは、すでに接触したユーザーに加えて新たにどれだけのユーザーにアプローチできたかを示す指標です。
2. 各媒体のフリークエンシー分析
各媒介における接触回数は、主に1回または2回にとどまりました。この結果は、広告接触者の大多数がこれらの接触を通じて初めてブランドに触れることを示唆しています。
3. クロスリーチの分布
DOOHまたはCTV広告のいずれかに1回以上接触したユーザーを視覚化した結果、両方に複数回接触したユーザーは非常に限られていました。
4. 性年代別のリーチ傾向
CTV広告において性年代による明確な差は見られませんでしたが、DOOHの出稿場所がファッションやカルチャーの中心地であったため、特に20代から30代の女性へのリーチが多い結果となりました。
今後の展望
今回の検証結果は、DOOHとCTV広告の同時配信によってリーチが増加することを強調しています。ジーニーはこれらの結果を基に、各指標とブランドの効果的な相関を探り、今後もデジタル広告市場のトレンドに即したより良いサービスの提供を目指します。効率的かつ効果的な広告ソリューションを今後も展開していく予定です。
企業概要
ジーニーは、企業の収益拡大や生産性向上に繋がるソリューションを提供するマーケティングテクノロジーカンパニーです。企業理念として、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」ことを掲げ、日本とアジアに貢献することに尽力しています。
広がり続けるデジタル広告市場において、ジーニーの戦略がどのように展開されるのか、その今後に注目されます。