デジタルアートの未来を守る、ワコムの新たな挑戦
株式会社ワコムが、デジタルクリエイターの権利保護を支援する画期的なサービス「Wacom Yuify(ワコム ユイファイ)」のオープンベータ版提供を開始しました。本サービスは、デジタル作品に目に見えないデジタルIDを埋め込むことで、著作権の保護と証明を可能にするプラットフォームです。
作品を守るマイクロマーク技術
「Wacom Yuify」の中核となるのは、ワコムが独自開発し特許を取得したマイクロマーク技術です。この技術により、CLIP STUDIO PAINT、Rebelle 7、Photoshopで作成された2Dイラスト作品に、固有のデジタルIDが埋め込まれます。このマイクロマークは肉眼では見えないため、作品の視覚的な美しさは損なわれません。
ブロックチェーン技術による永久的な記録
埋め込まれたマイクロマークは、プラットフォーム上に永久的な著作記録として登録されます。この記録はブロックチェーン技術を活用しているため、改ざんが不可能で、作品と制作者の結びつきをデジタル上で永遠に保証します。
誰でも使える作品検索ツール「Yuifinder」
「Wacom Yuify」には、保護された作品を検索できる便利なツール「Yuifinder(ユイファインダー)」が搭載されています。このツールは、誰でも自由に利用でき、公開された画像をスキャンするだけで、マイクロマークが埋め込まれているかを確認できます。マイクロマークが検出されれば、オリジナル作品の情報、制作者のプロフィール、制作背景などの詳細情報にアクセスできます。
クリエイターの権利保護への貢献
ワコムは、デジタルアートの世界において、クリエイターの権利保護が非常に重要だと考えています。「Wacom Yuify」は、特にキャリア初期のクリエイターにとって、自身の作品を守るための強力なツールとなるでしょう。
参加方法とイベント情報
「Wacom Yuify」のオープンベータ版は、ワコムIDの登録が必要ですが無料で利用できます。対応ソフトウェアの最新バージョン、もしくは指定のプラグインを利用して作品を書き出すことで、簡単にマイクロマークを埋め込むことができます。
さらに、11月15日と16日には東京・新宿で開催される「コネクテッド・インク2024」で「Wacom Yuify」を体験できます。このイベントでは、サービスの詳細な説明やデモンストレーションが行われます。
ワコムの取り組み
ワコムは、デジタルペンの技術を核として、クリエイターや教育機関、医療機関など幅広い分野でデジタル化を推進しています。今回の「Wacom Yuify」の提供も、その取り組みの一環であり、デジタルアートの未来を守るための重要な一歩と言えるでしょう。
まとめ
「Wacom Yuify」は、デジタルアートの世界に革命を起こす可能性を秘めたサービスです。クリエイターの権利保護を強化し、デジタルアートの価値を高めることで、より多くのクリエイターが安心して創作活動に専念できる環境を創造することに貢献します。