株式会社クエストリーとAva Labsの提携
2024年8月28日、株式会社クエストリー(東京都千代田区)は、アメリカに本社を構えるAva Labsと提携を結び、アニメやコンテンツ制作を支援するための資金調達方法として、ファンドのトークン化事業を進めることを発表しました。この取り組みは、アバランチ(Avalanche)ブロックチェーン技術を利用し、デジタル証券(セキュリティ・トークン)の発行を目指しています。
直接金融の新たな形
株式会社クエストリーは、「日本のコンテンツを金融の力で世界一に」というビジョンのもと、コンテンツ産業の持続的な成長を支える新しい直接金融の枠組みを開発しています。この取り組みの一環として、みずほ証券と共同でアニメ映画制作費を対象にしたコンテンツ・ファンド「Talent of Talents」を立ち上げる計画があります。
この提携により、クエストリーはアバランチ・ブロックチェーンの性能を活用して、より効果的な資金調達が可能になります。特に、トークン化されたデジタル証券を通じて、投資家とファンドの直接的なつながりを確立し、資金調達の効率性を向上させることが期待されています。
プロジェクトの詳細
クエストリーは、2024年12月を目標に、「Questry Global Anime ST Fund」という仮称の自己募集型私募ファンドを設立します。このファンドではアバランチのサブネットを使用してデジタル証券を発行し、資金調達を行います。その資金は、みずほ証券と共同で設立するアニメファンドに投資される予定です。
さらに、将来的には法定通貨だけでなく、暗号資産(仮想通貨)も出資方法として取り入れる計画が進行中です。これにより、より多様な投資家層を取り込むことができるでしょう。
クエストリー代表のコメント
クエストリーの代表取締役、伊部智信氏は「長らく『Why blockchain?』の答えを見つけられずにいましたが、Avalancheを通じて多くの金融機関の事例を知り、大きなヒントを得ました。現在のところ、特に金融領域において最高のパートナーと考えています。」と述べています。
また、「私たちは『国や通貨を問わず、日本のコンテンツに投資できる金融を作る』というビジョンを持っています。本提携はその実現に向けて大きな前進になるでしょう」とも語りました。
Ava Labsの役割
Ava Labsの日本担当ヘッド、平田路依氏は、「アニメは日本経済の重要な一部であり、私たちの技術がこの分野のさらなる成長に寄与できることを嬉しく思っています。アバランチは、高い安全性と高速な取引処理能力を持つため、日本の金融システムにも適したソリューションを提供できると信じています」とコメントしています。
会社情報
株式会社クエストリー
所在地:東京都千代田区内神田1-5-4加藤ビル2F
事業内容:コンテンツファンドの企画運営、デジタル証券基盤による投資家層の拡大
公式サイト
Ava Labs
URL:
公式サイト
金融界やWeb3の専門家と連携し、オープンなネットワークの設計を見直すことで、より良い価値創造の方法を模索しています。
このように、株式会社クエストリーとAva Labsの提携は、日本のアニメ制作における新たな資金調達の形を生み出し、コンテンツ産業の成長に寄与することが期待されています。