港区のディープテックスタートアップ、未来のイノベーションを牽引する10社
港区は、ディープテックスタートアップを支援するプログラム『MINATO Liberal Arts for Deeptech Startup』を2025年4月に始動しました。このプログラムは、最新の技術やアイデアを持つ企業を育成し、地域全体の産業振興を目指しています。2025年6月に審査が行われ、厳選なるプロセスを経て10社が選ばれました。
採択企業の特長
このプログラムに採択された10社は、各自が独自の技術やアイデアを提供しています。これらの企業は、今後5か月間のセミナーやメンタリングを通じてスキルを磨き、2025年12月には成果報告会に臨む予定です。
1. 株式会社asai(アサイ)
この会社は女性特有の不調に着目し、経血検査を通じてバイオマーカーを評価するシステムを開発しています。利用者の健康状態をモニタリングし、月経困難症などの改善に貢献することを目指しています。
2. Ideologic(イデオロジック)
ゲーム開発者やVFXアーティスト向けにAI搭載のHoudiniプラグイン「Polymorph」を提供しています。これにより、3Dモデルの最適化プロセスを劇的に効率化し、コスト削減にも寄与しています。
3. Xsym(エクシム)株式会社
インフラや建築物の点検分野において、人間の目に頼っていた検査を根本的に変える技術を開発中です。この技術は、企業が持つデータと現場の知見を活用し、新たなコンピュータビジョンソリューションを実現します。
4. Cyberwood(サイバーウッド)
猫型エージェント「Co-cat」を通じて、現実とデジタル空間をつなげるインターフェースを開発。ARグラスに特化したサービスを提供し、リアリティ体験を重視します。
5. SHIN4NY(シンフォニー)株式会社
眠気を声から解析し、2時間以内に眠気が生じる可能性を予測するシステムを開発。ドライバーや作業者の職業的事故を削減し、安全を守ることを目指しています。
6. 株式会社ソラマテリアル
「マテリアルで空を身近に」という理念のもと、極めて軽い新素材を開発しています。この技術は航空宇宙やモビリティにおいて新たなソリューションを生む可能性があります。
7. 株式会社天煌堂
独自技術「etell earth®」を用いて、健康や農業、住環境の課題を解決する製品を提供。持続可能な未来を目指し、生活の質を向上させることに貢献しています。
8. 東亜光学株式会社
外科及び感染症領域に特化した体外診断用医療機器の研究開発を行い、医療技術の進歩に寄与しています。
9. 株式会社HKSK(ハクシキ)
NFCタグを活用したデジタルIDプラットフォームを提供。循環型コマースの推進に寄与し、商品や顧客データの統合管理を実現します。
10. ミルンダ株式会社
独自のRNA修飾技術を駆使し、ガンの早期スクリーニングを目指す会社です。特に膵臓癌などの高い医療ニーズに応えることが期待されています。
今後のスケジュールとイベント情報
採択された企業は、2025年7月から11月にかけて研修とメンタリングを受け、12月4日には成果報告会を開催します。このイベントは港区立産業振興センターにて行われ、一般参加も可能です。参加者は最新のテクノロジーに触れながら、企業の革新性を感じることができる絶好の機会です。
新しい技術の誕生が期待される中で、港区のディープテックスタートアッププログラムがどのような変化をもたらすのか、今後の動向に注目が集まります。