広島大学が推進する脱炭素化の革新プロジェクト
このたび、国立大学法人広島大学の陸田秀実教授が、科学技術振興機構(JST)が提供するPSI GAPファンドの「2024年度 STEP2」にテーマを採択されました。このプロジェクトは、船舶の脱炭素化および燃費削減を目指すもので、トロイダル形状の船舶プロペラに関する研究を中心に展開されます。
トロイダルプロペラの魅力
トロイダルプロペラは、環状の構造を持ち、通常のプロペラに比べて20%以上の燃費向上が見込めるという優れた特性があります。これまでの研究では、設計および解析における技術的な課題により、大型化が進んでいなかったため、今後の発展が期待されます。
陸田教授は、広島大学の流体解析技術やワイヤ式3Dプリンタの先進的なノウハウを活用し、これらの技術的課題を克服することで、社会実装を実現することを目指しています。事業化の進捗に伴い、船舶業界に革新をもたらす可能性が広がっています。
事業化に向けた強力なパートナーシップ
今回のプロジェクトは、株式会社みらい創造インベストメンツが事業化推進機関として伴走し、陸田教授の研究成果を最大限に活かしていくことになります。この会社は、研究開発型スタートアップの創業から事業拡大までを支援し、実績も豊富です。彼らの支援により、プロジェクトはより実践的な形で進められるでしょう。
PSI GAPファンドプログラムとは
PSI GAPファンドプログラムは、中国・四国地域の大学の技術シーズを実用化に導くことを目的とした支援プログラムであり、研究者や学生に対して資金提供やアドバイザーによる伴走支援を行っています。このプログラムの背後には、大学発ベンチャーによるSDGsの達成や社会課題解決という社会的インパクトの創出が目指されています。
ビジネスの可能性を評価し、クリアすべき課題を解決するステップ2の進行により、起業の成功を支援していきます。
みらい創造インベストメンツの役割と成果
みらい創造インベストメンツは、2014年に創業以来、研究開発型スタートアップの成長を助ける活動を行っています。2016年には東京工業大学との協力関係を結び、数々のベンチャーファンドを運営する中で、4社の上場と4社のM&Aを実現しています。彼らの豊富な経験は、今回のプロジェクトにも遺憾なく発揮されるでしょう。
このように、広島大学の陸田教授が進めるプロジェクトは、革新的な研究成果とともに、未来の船舶産業に新たな光をもたらす可能性を秘めています。今後の展開に期待が寄せられています。