ポケトーク、欧州で医療現場向け新アプリを発表
ポケトーク株式会社は、ゼブラ・テクノロジーズ社との協力により、欧州の医療現場向け多言語コミュニケーションソリューションを開始したことを発表しました。このソリューションは、ゼブラの医療用モバイル端末やタブレットに「ポケトーク エンタープライズ アプリ」を搭載し、高度な翻訳精度とセキュリティ対策を実現しています。患者との円滑なコミュニケーションを支援することが目的です。
なぜ医療現場での翻訳が重要か
英国での調査によると、医療従事者の約3分の1が言語の違いによる安全上のリスクを懸念しており、1割以上が日常的にこの問題に直面しています。この状況では、対応に必要な時間が月に数十時間にも及び、医療の質を損なう恐れがあります。ポケトークは、すでに英国NHSの25以上の病院やアイルランドの30以上の医療機関で使用されており、医療現場での必要性が強く求められています。
新アプリの特徴
新たに導入されたアプリは、ゼブラ製のデバイスのカメラや音声入力を使って92言語に対応し、医師と患者の会話をリアルタイムで翻訳することができます。これにより、在宅医療や地域医療の現場でもスムーズなコミュニケーションが可能になり、従来の電話通訳や外部サービスを利用する必要がなくなります。医療文書の即時翻訳もでき、業務の効率化とコスト削減を同時に実現します。
企業の信頼とセキュリティ
ゼブラ・テクノロジーズは医療向けモバイル端末やソリューションに特化した企業であり、高いセキュリティと信頼性を持っています。この提携により、ポケトークは単なる翻訳機を超え、医療現場における多言語コミュニケーションの基盤として進化しています。ロンドンのように300以上の言語が話される場所では、人的通訳では対応できない少数派言語にも対応することで、全ての患者に公平な医療環境を提供します。
今後の展望
ポケトーク株式会社は「言葉の壁をなくす」をビジョンに掲げ、医療現場における言語障壁の解消に向けた取り組みを続けます。新たなパートナーシップを結び、より多くの分野でこのアプリの導入を進め、あらゆる言語の患者が安心して医療を受けられる環境を整えていきます。また、翻訳履歴の管理や業務分析が可能な管理コンソールサービス「Ventana」との連携も行い、医療機関の業務効率をさらに向上させることを目指します。
このように、ポケトークは欧州医療現場に新たな風を吹き込み、言葉の壁を越える革命的なサービスを提供しています。今後の展開に期待が寄せられています。