岐阜県飛騨市は、故荒垣秀雄氏を顕彰するため、第6回荒垣秀雄顕彰作文コンクールを開催します。荒垣氏は飛騨市出身で、朝日新聞一面コラム「天声人語」を18年間にわたって執筆し、自然や文化を題材にした美しい文章で多くの人を魅了しました。
今回のコンクールは、荒垣氏の功績を称え、未来の文章家を発掘することを目的としています。テーマは「私を変えたもの」で、小学生から大人まで幅広い層が参加できます。応募作品は、荒垣氏が執筆していた「天声人語」と同じ800字の文章で、自分の考えや想いを表現します。
審査員には、飛騨市長や荒垣氏の遺族、朝日新聞社の関係者などが名を連ね、厳正な審査が行われます。入賞者には、図書カードなどの賞品が贈られます。
コンクールを通じて、参加者は文章表現力や想像力を磨くことができます。また、飛騨市の豊かな自然や文化に触れることで、新たな視点や発想を得ることも期待できます。
飛騨市は、今回のコンクールを通して、地域の魅力を発信し、未来の文章家を育成することで、文化の継承と発展を目指しています。
荒垣秀雄氏と天声人語
荒垣秀雄氏は、明治36年に飛騨市神岡町で生まれました。早稲田大学を卒業後、朝日新聞社に入社し、戦後論説委員として活躍しました。昭和21年から「天声人語」の担当となり、自然や文化、社会問題などを題材に、鋭い観察力と深い洞察力で世相を鋭く切り取った文章を発表しました。
「天声人語」は、朝日新聞の朝刊一面に掲載されている名物コラムです。1世紀以上もの長きに渡って、様々な執筆者が時代の変化を反映したメッセージを送り続けてきました。荒垣氏の文章は、自然の美しさや人間の心の奥深さを表現し、多くの人に感動を与えました。
飛騨市の魅力
飛騨市は、人口約22,000人の小さな市で、周囲を北アルプスなどの山々に囲まれています。総面積の約94%を森林が占めるなど、豊かな自然に恵まれたまちです。
飛騨市には、ユネスコ無形文化遺産である古川祭・起し太鼓、ノーベル物理学賞受賞に貢献した「スーパーカミオカンデ」などの宇宙物理学研究施設など、多彩な地域資源があります。また、大ヒットアニメ映画「君の名は。」のモデル地となった田舎町の風景も魅力です。
飛騨市は、自然、文化、歴史、そして現代科学が調和した魅力的なまちです。今回の作文コンクールを通じて、多くの人が飛騨市に注目し、その魅力に触れてほしいと考えています。