交野霊園に電車!
2020-08-10 10:56:26
108年前の路面電車がハピネスパーク交野霊園に訪れ法要施設に生まれ変わる
108年前の路面電車が新たな役割を担う
ハピネスパーク交野霊園に、歴史ある路面電車が到着します。これは、108年前に製造された京都市電(N電)が、法要施設として生まれ変わるプロジェクトです。この取り組みは、墓じまいや墓離れの現象を受けて行われるものであり、特に将来の墓参りを担う子供たちへの思いが込められています。
墓じまい・墓離れの背景
日本の霊園や墓地の多くは、アクセスが難しかったり、高齢者や小さな子どもが墓参りしづらい作りになっています。そのため、多くの人が墓参りを敬遠することがうかがえます。この状況を打破するため、株式会社西鶴の山本一郎代表は、子供たちが未来のお墓参りを継承できる場作りの重要性を認識し、電車の誘致に至りました。
歴史ある電車の設置
今回設置される京都市電は、明治45年に製造され、昭和36年まで運行されていました。一度は廃車となり大覚寺で保存された後、大宮交通公園に展示されていました。この電車は、電車と霊園の共通点として「別れ」の象徴とされており、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』など多くの文学作品でも取り上げられてきました。これらの作品が示すように、電車と霊園は安全な場所での別れを連想させ、法要施設としての意義を持つことでしょう。
未来への思い
ハピネスパーク交野霊園は、顧客からの法要施設設置の要望が長年にわたりありました。実際、同運営のハピネスパーク牧野霊園では、法要施設が備えられており、周忌法要や食事を同時に行える環境が整っています。この経験を生かし、今回の287号車は法要施設として再整備されます。
電車型法要施設の設置により、子どもたちが思い出を持ち、将来のお墓参りの担い手となることを希望しています。お墓創りは一度きりの経験ですが、お墓参りは何度でも訪れることができ、より多くの人々がこの霊園を訪れたくなるような環境を整えたいと考えています。
設備へのこだわり
新たな施設は、老若男女や身体の状態を問わず誰もが利用できるように工夫されています。霊園外からも電車の姿が見えるように設計され、明治時代に誕生した電車の姿をできるだけ再現しながら、現代のニーズに合った形に整備されます。
今後の計画
法要施設としての機能を持たせるため、内外の整備が進められていきます。完成は今年の秋を予定しており、さまざまな方々に利用される場所として多くの人の心に残ることを目指しています。
各種新しい試みを通じて、霊園は新たな意味を持ち、訪れる人々に楽しい思い出の場所となるでしょう。電車でつながる新しい風景が、家族の絆を再確認させてくれることを期待しています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社 西鶴
- 住所
- 大阪府交野市東倉治2-1521
- 電話番号
-
072-810-0088