2024年消費者意識調査から見る清涼飲料水容器リサイクルの実態と課題
2024年消費者意識調査から見える清涼飲料水容器のリサイクル現状
一般社団法人全国清涼飲料連合会が実施した「清涼飲料水容器のリサイクルに関する消費者意識調査2024」は、飲料水の容器リサイクルに対する消費者の理解と実態を浮かび上がらせています。調査は2024年10月11日から10月16日までの間、全国の15歳から69歳までの男女を対象にインターネットを通じて行われ、1,033件の有効回答が得られました。
調査結果の概略
この調査では主に三つの視点から消費者の意識と行動を探りました。まず、自宅でのペットボトルの分別・排出の状況、次に屋外での自販機横リサイクルボックスの利用状況、そしてペットボトル自体に対する認知度についてです。
自宅での分別・排出
調査結果によると、飲み終わったペットボトルを自宅で適切に処理している人は多く、「キャップ・ラベルともに外している」と答えた人が77.4%にのぼりました。特に女性の50~60代がこの行動に従っている傾向が強いようです。キャップやラベルの別々のリサイクルも高い意向が示されており、それぞれ69%と61%が固く決意していることがわかりました。
屋外でのリサイクルボックスの利用
次に、自動販売機の横に設置されているリサイクルボックスの認知度は70.8%に達しましたが、特に新機能とされる自販機横リサイクルボックスについては認知度が38%と低めでした。これに対し、20~30代の男性には比較的高い認知度が見られます。利用者の22.3%がペットボトル以外のごみを入れたことがあると答え、理由としては「ほかに入れる場所がなかった」「入れてはいけないことを知らなかった」等が挙げられました。実際、飲み残しのペットボトルが「異物」となることを理解していない人は42.6%という結果で、情報の不足が響いている様子です。
ペットボトルに関する認知
ペットボトルがリサイクル資源であることを知っている人は92.2%に上り、リサイクル率が87%であることを知っている人も26.7%と個別の意識が高まっています。しかし、「ボトルtoボトル」のリサイクルについては知っている人が55.7%であり、単一素材であることの認知は35%に留まりました。
今後の取り組み意向
興味深いのは、今後リサイクルに取り組みたいと考えている人が96%という非常に高い割合であることです。これは消費者がリサイクルをより進めるべきだという意識を抱いていることの証と言えるでしょう。
まとめ
これらの調査結果から、清涼飲料水の容器リサイクルに対する消費者の意識は高まりつつあるものの、実行に移すにはまだ知られていない情報や教育が必要であることも同時に強く感じられます。今後は、リサイクルの重要性を広く伝え、実際に行動に移すための環境作りが求められるでしょう。
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