日本初の弁護士による従業員支援プログラム協会設立の意義
日本において初めてとなる「弁護士EAP(従業員支援プログラム)協会」が2021年5月7日に設立されました。この協会の設立は、働く人々が抱える様々なプライベートな悩みに対して法的なサポートを受けることができる新たな仕組みを提供することを目的としています。
背景
新型コロナウイルスの影響で経済は停滞し、多くの企業が雇用維持に不安を抱えるようになりました。しかし、長期的には人口減少によって働き手は減少し続けると予想されています。これは、求人が求職者を大きく上回る状況が続くことを意味するため、企業は従業員のメンタルや健康を守るための制度を構築する必要に迫られています。
その中で、EAPは従業員が抱える健康やメンタルの悩みをサポートします。業務外の問題、たとえば借金、夫婦関係、子育て、親の介護、相続、または交通事故といったトラブルにも対応できる体制が必要です。EAPを導入することで、企業は「従業員に安心して働ける環境を提供したい」という姿勢を明確に示すことになります。これは、求職者にとっても大きな魅力であり、既存の従業員が長く勤め続けるための土台を築くことが期待されます。
弁護士EAPの必要性
現在、アメリカをはじめとする諸外国ではEAPが普及していますが、日本ではカウンセラーとの相談が主流で、弁護士に相談できる体制が整っている企業はまだ少数です。このような状況を受けて、弁護士EAP協会が設立されました。協会の目的は、従業員が気軽に弁護士に相談できる体制の構築と、その普及・推進です。
団体概要
一般社団法人弁護士EAP協会は、理事長に弁護士の牛見和博氏を迎え、20都道府県から52名の弁護士が会員となっています。活動内容は弁護士によるEAPの普及・推進であり、多くの企業にこの制度が導入されることを目指しています。この新しい取り組みは、人材不足に悩む企業とその従業員の両方にとって、非常に有効な支援となることでしょう。
結び
このように、弁護士EAP協会の設立は、従業員が健康で快適に働ける環境を整えるための重要な一歩です。今後、より多くの企業がこのプログラムに参加し、従業員一人ひとりの生活の質を向上させることが期待されます。これにより、企業の競争力向上にも貢献することでしょう。
詳細な情報やお問い合わせは、一般社団法人弁護士EAP協会の公式ウェブサイト(
https://l-eap.jp/)をご覧ください。