イノベーションで描く未来
地球温暖化が進行する中、国際的な取り組みとして「Innovation for Cool Earth Forum」(ICEF)が注目されています。2025年10月8日から9日にかけて、東京のウェスティンホテルで開催される第12回年次総会では、産学官のリーダーたちが一堂に会し、温暖化対策や持続可能な社会の実現に向けたイノベーションについて議論する予定です。
ICEFとは?
ICEFは2014年に始まり、毎年開催される国際会議で、イノベーションを通じて地球温暖化対策やエネルギー転換に焦点を当てています。今年で12回目を迎えるこのフォーラムでは、カーボンニュートラルの実現に向けての国際協力、クリーン水素技術、再生可能エネルギーの未来、二酸化炭素の除去・利活用、サーキュラーエコノミーなどの重要テーマに関するセッションが予定されています。
プログラム構成と主要テーマ
今年のメインテーマは「グリーントランスフォーメーション(GX)と安全保障へのイノベーション」です。以下のようなセッションが開催され、各国の先進技術に携わる専門家が参加します。
- - カーボンニュートラルと国際連携:温室効果ガス削減を進める国々が直面する課題と解決策を模索します。日本やASEANなどによるアジアゼロエミッション共同体(AZEC)の取り組みが一例として取り上げられます。
- - 原子力の利活用:小型モジュール炉(SMR)の開発とその価値について議論します。
- - 気候変動への適応とレジリエンス:特にグローバルサウスにおける資金不足の課題を解決するため、適応技術の普及戦略が考えられます。
各セッションでは、これらのテーマに基づくリーダーたちの発表やディスカッションが行われ、グローバルな視点からのインサイトが得られます。
クリーン水素と再生可能エネルギー
特に、クリーン水素技術の普及はカーボンニュートラル達成への重要なステップであり、さまざまな産業で技術が未成熟な状態です。このセッションでは、Hard-to-Abateセクターでの取り組みが焦点となり、実現すべき課題や新たな道筋が議論される予定です。また、再生可能エネルギーの未来に向けて必要なイノベーションや政策の具体化も進められます。
参加方法と情報
ICEF2025の参加登録は無料ですが、席に限りがあります。会議は日本語と英語の同時通訳が提供されるため、国際的な参加者にも配慮されています。公式サイトには、今後のプログラムおよび登壇者の情報が随時更新される予定です。
この国際会議を通じて、産学官のリーダーたちが結集し、地球温暖化対策に向けた確固たる一歩を踏み出すことが期待されています。各国のイノベーションがつながり、未来の持続可能な地球を築くための道筋を探る貴重な機会です。