医療連携を強化するPocket Musubi
背景
日本の医療現場では、退院後や外来通院の際、医療従事者によるサポートが途切れてしまうことが多く、患者はその間に多くのリスクにさらされています。この現状を打破するため、株式会社カケハシが提供する患者フォローシステム「Pocket Musubi」が登場しました。このシステムは、患者の症状を継続的にモニタリングし、医療機関との連携を強化することを目的としています。
Pocket Musubiとは
「Pocket Musubi」は、LINEアプリを利用した患者フォローシステムです。この仕組みを利用することで、患者は自宅にいながらにして医師や薬剤師との効果的な連携が可能になります。患者の服薬状況に応じたルーチンで質問が自動送信され、危険が察知された場合には速やかに医療従事者に通知される仕組みになっています。このようにして、患者の健康状態をリアルタイムで監視することができるのです。
実証実験の概要
今回の実証実験は、全国4か所で行われ、214名の外来がん・心不全患者が対象となりました。彼らに対して、週1回の頻度で抗がん剤や心不全に関する症状を問う自動質問が送信されます。回答の結果、有害事象の発生が検出された場合は、速やかに医療者にアラートが送信され、病院と薬局間で情報が共有されます。
結果
実験に参加した患者の中で、がん患者が168人、心不全患者が46人であり、それぞれの回答率は高く維持されました。特に、がん患者では41%の回答から有害事象が検出され、悪化リスクの把握に成功しました。
また、心不全を対象とするフィールドでも、42%の回答から症状の変化が検出されるなど、モニタリングを通じた情報の活用が医療の質を向上させています。さらには、病院と薬局間の情報連携が約3倍も増加し、よりスムーズな患者フォローが実現しました。
将来の展望
今後は、Pocket Musubiの取り組みをさらに拡大し、対象疾患や連携する医療機関の増加を図る予定です。これにより、より多くの患者に対し、継続的で質の高いケアを提供し、治療効果を最大化することが目指されています。「Pocket Musubi」は、今後の医療現場における新たなヒントとなるかもしれません。
株式会社カケハシについて
株式会社カケハシは、医療システムの革新を目指し、テクノロジーを駆使して日本の医療の質向上に貢献しています。様々なプロダクトを提供しながら、より良い医療環境を築くために奮闘しています。
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