地歌舞伎の文化を支える岐阜・東白川村
岐阜県の東白川村は、美しい自然環境に包まれた小さな村で人口は約2,000人。ここで愛されてきたのが地歌舞伎(地芝居)であり、700年以上の歴史を持つこの伝統芸能は、地域住民によって受け継がれてきました。江戸時代から続くこの娯楽は、特に農村においては村人自身が演じるスタイルが支持され、神社のお祭りなどでの上演が行われてきました。地歌舞伎は、地域の結束の象徴として、今でも村人にとって重要な文化的存在となっています。
歴史ある保存会とその現状
東白川村歌舞伎保存会は、約300名の会員の下、40年以上にわたり伝統を守り続けています。現在、60名近くの役者と裏方のスタッフが、毎年9月の定期公演のために懸命に稽古を重ねています。客層は小学6年生から80代まで広がり、地域の人々が団結して公演に臨む様子は、まさに地歌舞伎の理想的な姿です。
特に、保存会は地歌舞伎振付師・松本団女師匠の指導を受けながら、独特の演目を上演することも特徴です。しかし、長い歴史を持つ彼らも今、強い危機感を抱いています。舞台の衣装や道具は老朽化が進み、後継者育成の課題も顕著です。地歌舞伎の存続には今、危機的状況が続いています。
50周年記念公演の開催に向けた挑戦
この50周年の記念公演を機に、保存会は初めてクラウドファンディングに挑戦することを決定しました。資金集めの目的は、活動の運営費、老朽化した道具や設備の改修、広く地歌舞伎の魅力を知ってもらうことです。目標金額は100万円、全ての金額が達成されなければ資金は支払われない形式となっています。
クラウドファンディングの受付は2026年2月20日から開始され、同年3月31日までの予定です。支援者には記念Tシャツや地域カフェの商品券など、さまざまなリターンが用意されています。
地歌舞伎の魅力を次世代へ
50周年記念公演は、2026年9月20日に開催される予定で、村人が一丸となって熱い演技を披露します。また、名誉顧問として歌舞伎役者の尾上右近氏が就任し、彼の助言を活かしながら地歌舞伎の更なる魅力を伝えていきます。公演では、特産品の出店や地域密着の展示も行い、来場者に地域の魅力をダイレクトに感じていただけるような工夫が施される予定です。
この地歌舞伎の成功は、地域の絆を再確認し、未来に向けて灯を絶やさぬようにするための重要な取り組みであり、村の魅力を広く伝える意義も大きいものがあります。この小さな村から、全国へ地歌舞伎の熱量を届けるべく、保存会の活動に期待が寄せられています。ぜひ多くの方々にこの魅力ある文化を体感し、支えあっての50周年記念公演にご参加いただければ幸いです。