D-IDが革新的なチャットAPIを発表
2023年3月1日、イスラエルのテルアビブにて、ジェネレーティブAIとクリエイティブメディアのリーダー、D-IDが新たにチャットAPIを発表しました。このAPIは、AIデジタルヒューマンとの自然な会話を可能にする画期的なプラットフォームです。テキストからビデオへの変換技術とリアルタイムストリーミング機能を統合し、ユーザーは手軽に対話型デジタルヒューマンを利用できるようになりました。
D-IDは現在、バルセロナで開催されている「Mobile World Congress」においてこのサービスを公開しており、多くの関心を集めています。今回の発表は、企業や開発者がリアルで魅力的なデジタルアシスタントを簡単に生成し、消費者とエンゲージする手段を大幅に変える可能性を秘めています。
デジタルアシスタントの進化
D-IDのチャットAPIを使用することで、顧客はカスタマーサポートや販売、トレーニング、個人金融といった多様な分野で、より人間的で効果的な対話を行えるようになります。このことにより、顧客体験が向上し、サービスへのコンバージョン率が高まることが期待されています。また、マーケティング活動やカスタマーサポートに関連するコストの削減も実現可能となるでしょう。
同社のCEO、ギル・ペリー氏は、「大規模言語モデルと我々のテクノロジーの融合が、対話の質を向上させます。AIアシスタントはもはや遠い未来の話ではありません」と述べています。これにより、利用者はより自然なインタラクションを楽しむことができ、テクノロジーに人間味を与える新たな時代が到来するでしょう。
パーソナルな経験を重視
企業がD-IDの技術を利用し、顧客とのよりパーソナルな体験を提供することができる点も重要です。現在、テキストチャットボットは多くのブランドで利用されていますが、最近の調査によると、消費者の約50%がその体験に不満を抱いています。しかし、ポジティブな体験をした場合には、再訪する可能性が61%となることが示されています。
このデジタルアシスタントは、消費者の質問にリアルタイムで応じ、まるで目の前に人がいるかのような体験を提供します。D-IDの独自のライブストリーミングAPIを利用すれば、企業はこの新しいトレンドを簡単に取り入れることができます。
倫理的な開発への取り組み
さらに、D-IDは合成メディアおよびジェネレーティブAIの倫理的な開発に積極的に取り組んでいます。Partnership on AI(PAI)が主導する新しいフレームワークへの参加も発表され、この取り組みは合成メディアの開発者やユーザーに向けてのガイドラインを提供するものです。このフレームワークは、D-IDを含む関係者が1年間にわたり作成したもので、合成メディアの作成・共有における責任ある実践を促進することを目的としています。
D-IDの技術は、単に動画制作を効率化するだけでなく、顧客とのインタラクションをより豊かにする手段となることでしょう。同社は2017年に設立され、以来、クリエイターが手軽にデジタルヒューマンを生成できるサービスを提供してきました。これまでに生成された動画は1億1千万本を超え、業界の第一線で活躍しています。
詳しい情報は公式ウェブサイト
https://d-id.comをご覧ください。