実現した防災意識の向上
11月24日、枚方市で開催された「枚方ひこ防'z2024」に、摂南大学農学部食品栄養学科が初出展しました。この防災訓練には2,900人の市民が参加し、防災意識の向上と知識の普及が目的でした。特に枚方市は大阪府内で人口が多いことから、災害発生時には迅速な救援が難しいことが課題です。そこで自分たちでの備えの重要性が叫ばれています。
防災食に焦点を当てた活動
学生たちは、災害時に役立つ食事に関するパネルや食品の展示を行い、レシピの配布も行いました。主食や主菜、副菜をバランス良く組み合わせたメニューは、パネル展示で詳しく解説され、ビタミンB₁不足の解消を考慮した工夫もされていました。学生たちの手により、来場者との対話が進み、具体的な備えの実情や意見が交換されました。
ローリングストック法の提案
「ローリングストック法」という備蓄手段も紹介されました。これは、普段の食卓に置く賞味期限が長い食品を購入し、消費することで、災害時でも安心して食べることができるアイデアです。アルファ米や乾パンの活用方法に関しても意見交換が行われ、市民の理解が進んだようです。
さらに、災害時に水を使わずに調理する方法として、ツナとコーンのパスタトマトソース煮やふわとろオムレツのレシピも共有され、耐熱性のポリ袋を使用した調理法も説明されました。
学生の実感と来場者の声
ボランティアとして参加した学生は、来場者への説明を通じて防災食の重要性を伝える役割を果たしました。各家庭での備蓄の実情を伺う中で、彼らは「備えの必要性は分かっているが、具体的にはどうすればいいか分からなかった」という意見を多く聞きました。このような体験談は学生たちにも新しく、防災への備えの重要性を再確認する機会となりました。
来場者からは、「今日学んだことを家族に共有したい」という意気込みの声も聞こえ、お互いの世代間での防災意識の重要性が感じられました。
今後の活動の展望
摂南大学食品栄養学科では、今回の経験を基に自治体と連携し、防災に関する啓蒙活動をさらに広げていく計画です。2025年の阪神・淡路大震災から30年を迎えるにあたり、防災意識のさらなる啓発に向け、学びを生かし続ける姿勢が求められています。今後の活動に注目が集まるでしょう。