イオンとJERA、脱炭素社会に向けた共同取組み開始
イオン株式会社と株式会社JERAは、このたび脱炭素社会の実現を目指す共同の取り組みを開始し、覚書を締結しました。これは、いずれも持続可能な社会作りを志向する企業同士が手を組み、より一層の環境配慮を目指す動きの一環です。
イオンの脱炭素ビジョン
イオンは2018年に策定した「イオン脱炭素ビジョン」に基づき、2030年を見据えた具体的な目標を設定しています。このビジョンは、店舗や商品・物流、そして顧客との共存を軸に、省エネと創エネに取り組み、2040年までに温室効果ガスの排出を全面的にゼロにすることを目的としています。
2023年12月には、日本国内の店舗において使用される電力の約55%を再生可能エネルギーに切り替え、この中間目標を7年前倒しで達成する見込みです。この成果は、イオン全体の努力と取り組みの象徴とも言えるでしょう。
JERAの取り組み
一方、JERAは「ゼロエミッション2050」という目標のもと、再生可能エネルギーとゼロエミッション火力の両方を活用し、2050年までに事業からのCO₂排出を実質ゼロにする計画を進めています。
今回のイオンとの提携により、JERA Crossは企業の脱炭素実現に向けたワンストップパートナーとしての役割を果たすことが期待されています。再エネ導入支援やカーボンフリー電力の提供を通じて、企業の脱炭素化をサポートしています。
地域へ貢献する新たなプロジェクト
新たな共同取組みでは、2025年8月1日から中部エリアにおいて、JERAが管理する屋根設置型太陽光発電の余剰電力を集約し、中部電力ミライズを通じてイオンリテールの店舗や事務所に供給する仕組みが始動します。
この太陽光発電設備は、既存の建物の屋根を利用するため、新たな土地の活用や自然環境への影響を最小限に抑えることができるのが特徴です。
この仕組みによって、年間約467,000kWhの電力供給が見込まれ、イオンリテールでの温室効果ガス削減効果はおおよそ192t-CO₂、一般家庭150世帯分に相当する見込みです。
今後の展開
本覚書に基づき、イオンの店舗や事務所へのこの事業を全国に展開する計画が進行中です。JERAグループは、イオンの要求を満たす自然環境に配慮した幅広い脱炭素ソリューションを提案し、イオンの「脱炭素ビジョン」の達成を全力で支援します。
イオンとJERAの連携は、ただ環境を守るだけではなく、地域と共生しながら持続可能な発展を目指すものです。今後も両社は、再生可能エネルギーの導入・拡大に向けて優れた取り組みを継続し、脱炭素社会の実現に寄与し続けるでしょう。