北海道の海の安全と人材育成に向けた連携
2025年8月1日、札幌国際大学(清田区、学長:蔵満保幸)と北海道ライフセービング協会(理事長:国見将之)は、包括連携協定を結びました。この協定は、海水浴場の安全管理体制を強化し、観光振興につなげるための取り組みを本格化させるものです。これを記念して、10月3日に大学内でセレモニーが行われました。
背景と課題
現在、北海道には37の海水浴場が存在しますが、ライフセーバーが配置されているのは全体の約14%に過ぎない状況です。このため、安全管理体制には大きな改善が求められています。北海道ライフセービング協会は、行政や消防、海上保安庁等と協力し、地域の水辺の安全を確保するための活動を展開してきました。一方、札幌国際大学では、競泳で成果を上げた学生たちがセカンドキャリアとして「ライフセーバー」として活躍することが、地域の発展に寄与すると考えています。
取り組みの経緯
札幌国際大学では、2020年度から北海道ライフセービング協会と連携し、「インストラクター実習」を開講しており、学生たちはライフセーバー資格を取得する機会を得ています。これまでに57名がWater Safety資格、6名がBasic Life Saver資格を取得しました。資格を取得した学生たちは、地元の海水浴場での監視業務を請け負うほか、洞爺湖トライアスロンやアイアンマンみなみ北海道大会などにおいてもその技術を活かしています。
今後の展望
新たな包括連携協定に基づき、今後は以下の活動を強化していく予定です:
1.
インストラクター授業の充実:講師を派遣し、資格取得に向けた教育を充実させます。
2.
ジュニアライフセービング教室:共催による安全啓発活動の実施。
3.
水泳部との連携:選手たちのセカンドキャリア支援を行い、ライフセーバーとしての資質を育みます。
4.
幅広い分野での相互協力:教育、文化、地域づくり、観光振興に向けての連携を深め、地域社会に貢献していく所存です。
この協定により、海の安全と観光振興への取り組みがより一層強化され、地域に新たな価値を生み出すことが期待されています。北海道の海での安心・安全な環境の実現を目指し、札幌国際大学と北海道ライフセービング協会の協力が進むことに注目です。