味の素AGF、オリジナルの和紅茶製造へ
味の素AGF株式会社(以下、AGF)は、有限会社丸新柴本製茶(以下、丸新柴本)と手を組み、日本の紅茶、すなわち和紅茶の試作製造を始めました。これは、AGFにとって初めてのオリジナル和紅茶の取り組みで、日本産の茶葉を活用することを目的としています。
茶葉の現状と背景
近年、国内では緑茶の消費が増加する一方、緑茶飲料による価格競争が激化し、急須でお茶を楽しむ機会が減ってきています。この影響で茶葉の消費量は徐々に減少し、茶農家の数も少なくなっています。これを受けて、AGFは「日本の茶園の価値を向上させ、存続に貢献したい」との思いから、新たに和紅茶の開発に取り組んでいます。
目指す紅茶の特徴
AGFが目指す和紅茶は、「華やかで香り高く、すっきりとした中にもコクが感じられる味わい」。このような特性を持つ茶葉を量産化し、地域の茶園や職人と協力しながら高品質な製品を目指します。
実際に、静岡県の丸新柴本を訪問し、茶葉の発酵条件について詳しく議論し、試作を重ねています。最初の試作は2024年5月14日、続いて6月17日、7月22日に予定されており、さらには9月25日にも4回目の試作を行うことが決まっています。これらの取り組みは、日本の紅茶が持つポテンシャルを引き出し、更なる美味しさを追求するためのものです。
丸新柴本製茶の理念
丸新柴本は、1900年に創業以来、静岡県牧之原で茶の栽培を行ってきました。自然と人との調和を大切にし、身体にも心にも嬉しい日本茶作りを追求しています。「カラダよろこぶ」という理念の下で、カフェインフリーの茶や独自製法の発酵茶を開発し続けています。
具体的な製品開発に関しては、今後も茶園の職人と共に創意工夫を重ねながら進められる予定です。この取り組みが、和紅茶だけでなく、日本茶全体の認知度や価値を高めることに繋がることを期待しています。
参考文献
有限会社丸新柴本製茶の公式サイト
これからのAGFの和紅茶に期待が高まります。茶文化の継承と新しい味覚の創造が、日本の茶業を刺激することでしょう。