Z世代のリアルな留学事情を探る
留学に対する需要は、日本の若者の間で再び高まりを見せていますが、その目的やスタイルは従来のものとは大きく異なっています。SNSで25万人以上と繋がる留学エージェント「留学Voice」(株式会社アイ・ビー・アイ)が実施した調査に基づき、Z世代が求める留学の実態を掘り下げていきます。
調査の背景と目的
語学スキルの向上が一般的な留学の目的でしたが、最近では自己成長への意欲が高まる傾向にあります。Z世代の若者たちは、語学だけでなく「人生経験」や「視野を広げたい」という理由を強く求めています。SNSの普及により、個々人の情報収集のスタイルも変化してきました。今回の調査は、Z世代の留学スタイルの変化を明らかにすることを目的としています。
調査方法と結果概要
この調査は、Instagramストーリーを通じて1249人に実施されました。主な質問とその結果は以下の通りです。
Q1. 留学に行きたい理由は何ですか?
- - 異文化に触れたい・現地生活を体験したい:38%
- - 英語が話せるようになりたい:33%
- - 海外の友達を作りたい:15%
- - 将来のキャリアに活かしたい:14%
示唆:異文化体験と英語力の向上がほぼ同率で上位になり、Z世代の留学動機が「体験」と「スキル獲得」のハイブリッド型であることが確認されました。将来のキャリアや人脈形成よりも、現時点での経験や自己成長を重視している傾向があります。
Q2. 情報収集の手段は何ですか?
- - SNS:60%
- - Google検索:15%
- - 留学経験者に直接聞く:15%
- - 留学エージェント:10%
示唆:SNSが情報収集の主役であり、個々人の体験を重視する傾向が強いことが見て取れます。Z世代は「トップダウン型」ではなく「共感型」の情報収集にシフトし、組織よりも個人からの信頼を重視するようになっています。
Q3. 留学生活で最も得たいことは?
- - 英語力など語学スキルの向上:47%
- - 自分の視野・価値観を広げたい:37%
- - 将来のキャリアに役立つ経験:10%
- - 自立心や生活力を身につけたい:6%
示唆:この結果は、Z世代が語学力の習得を重視していると同時に、留学体験が「自己成長の機会」でもあることを示しています。彼らにとって留学は、スキルの獲得だけでなく、価値観を変える重要な体験であることが明らかになりました。
勢い留学とSNSの影響
留学経験者にも調査を行いました。その結果、留学前に全く英語の勉強をしなかったという人が37%を占めていました。この“勢い留学”が増加している背景には、SNSが大きく寄与しています。InstagramやTikTokでは留学体験の生の声が共有され、準備の有無に関わらず行動することに対する後押しが強まっています。
また、「英語が足りず苦労した」という回答が83%にも上り、留学中の現地生活には言語面での困難が伴うことが示されています。これは、現地での交流や学習には、最低限の準備が重要であることを浮き彫りにしています。
企業としての役割
株式会社アイ・ビー・アイの代表、佐野正幸氏は、「留学は単なる語学を学ぶ場ではなく、自己変革の機会に進化している」と述べています。この新たな価値観を理解し、Z世代が自身の未来を描く手助けをするのが留学Voiceの役割です。
私たちは、留学経験者のリアルな声を届けることで、これから留学を希望する方への具体的な情報提供に努めています。SNSを通じてのインタビュー企画や体験談の発信を通じて、少しでも多くの人が留学に対しての夢を抱けるよう支援していきます。
おわりに
Z世代の留学観は、単なる語学習得から自己成長を意図した体験へとシフトしています。今後もこのトレンドを注視しながら、私たちは留学支援を行っていきます。留学に興味がある方は、ぜひ「留学Voice」をチェックしてみてください。