新たなリーダーシップを飾る太刀川英輔氏がキリロム工科大学の理事に就任

太刀川英輔氏がキリロム工科大学に新たに理事として就任

2021年3月1日、カンボジアのキリロム工科大学は新たに太刀川英輔氏を理事として迎え入れました。太刀川氏はNOSIGNERの代表であり、進化思考の提唱者として知られるデザインストラテジストです。この任命は、キリロム工科大学が目指すイノベーティブな教育と事業改革を加速させることを目的としています。

キリロム工科大学は、カンボジアにおいて全寮制の高等教育機関を設立し、第4次産業革命時代に必要なグローバルリーダーの育成を目指しています。2014年に設立された同校は、今や300名以上の学生を集め、30社以上のスタートアップを輩出するなど、熱気あるキャンパスライフを受け入れています。特に先端技術を扱うIT学科や観光経営学科に加え、新たに建築学科も設立され、多様な学びの場が広がっています。

太刀川氏の理念と背景

太刀川英輔氏は、カンボジアでのプロジェクトに関わる中で、未来の姿を見つめてきました。彼は数年前、地元のトゥクトゥクがすでに電動化され、運転手がスマホを活用していた光景に感銘を受けました。電気が通っていない地域でも住民がソーラー発電を利用している姿を目の当たりにし、彼は「未来は都市の中心ではなく、辺境にこそやってくる」と確信しました。

そんな思いから、キリロムは新たに創造性を持った運動体として、地域の変化を牽引することを目指しています。太刀川氏の理事就任がこの活動を加速させることでしょう。

教育のアップデートとイノベーション

キリロム工科大学では、VUCA（Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity）時代において、教育カリキュラムや講義の内容を年々更新しています。太刀川氏の加入により、デザイン思考を使ったイノベーションの促進が期待されています。同氏は、自然から学んだ創造性教育の重要性を掲げ、様々な分野での変革者を育ててきました。

著書『進化思考―生き残るコンセプトをつくる「変異と適応」』でもその理念は示されており、今後の教育やプロジェクトにもこの精神が引き継がれるでしょう。