オンワード樫山がCentric PLMを導入しDX推進で新たな未来を切り開く
オンワード樫山がCentric PLMを導入
2024年9月18日、アメリカ・カリフォルニア州キャンベルに本社を置くCentric Softwareは、株式会社オンワード樫山がCentric PLMを正式に運用開始したことを発表しました。この取り組みは、モノづくりプロセスにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略を推進するものです。
目指すは効率的な企画・生産プロセス
オンワードグループは「ONWARD VISION 2030」を掲げ、DX戦略を徹底することで企画生産業務の効率化を図っています。近年、消費者のライフスタイルやファッションニーズは多様化しており、迅速かつフレキシブルに対応するためには、商品企画や生産情報の見える化が必要です。さらに、自社だけでなく、取引先を含むサプライチェーン全体のデジタル化も求められています。
特に、オンワード樫山の中核事業においては、従来のシステムでは新たな業務要件に対応できず、情報の共有が十分に行われていないという課題がありました。商品企画に関連するシステムサポートも限られており、ブランドごとに異なる管理方法が採られていました。
Centric PLM導入の理由
この課題を解決するため、オンワード樫山はCentric PLMを採用しました。理由は、Centricが持つグローバルなファッションブランドにおける豊富な導入実績と高いデモの完成度が評価されたからです。これにより、ブランドごとの違いをなくし、商品データの標準化を図ることが可能になります。また、使いやすさや拡張性の高さも選定のポイントとなりました。
2021年の導入決定以降、オンワード樫山は全社プロジェクトを通じて、商品企画から生産、物流に至るまでのプラットフォーム再構築を進めています。まず、2021年秋からフェーズ1を開始し、9か月後には特定のブランドにおいてサンプル工程を運用開始。次に、システム利用者のスキル向上とともにフェーズ2に移行し、全ブランドを対象にした業務を2024年6月に本稼働させました。
サプライチェーン全体の可視化
Centric PLMの導入により、オンワード樫山は、取引先との連携強化や商品に使用される原材料のトレーサビリティ確保に向けた取り組みを進めています。約60社の取引先がPLM連携パートナーとして参画し、サプライチェーンの透明性を高めています。取締役常務執行役員の樋口剛宏氏は、「サプライチェーンにおけるトレーサビリティの深化とモノづくりの可視化を実現していきたい」と話します。
商品企画からのデータ一元化
Centric導入プロジェクトによって目指すのは、上流のプロセスである商品企画開発からのデータ一元化、モノづくりの可視化、サプライヤーとのコラボレーションの強化です。これらは「ONWARD VISION 2030」におけるファッション事業戦略の一環として位置づけられています。樋口氏はこのプロジェクトを通じた取り組みが、事業戦略やサステナブル経営戦略の発展に寄与すると説明しています。
未来への展望
Centric Software社のプレジデント、Fabrice Canonge氏は、オンワード樫山が業界の先進的企業であると認識しており、同社のサステナビリティ対応を支援するソリューションとしてCentric PLMが活用されていることに期待を寄せています。消費者ニーズの変化に応じた柔軟なソリューションの提供を通じて、さらなる顧客価値の創出を目指す姿勢が伝わってきます。
この模索の一環として、2024年9月19日に行われる『Centric Connect Tokyo 2024』のオープニングキーノートでは、オンワードのプロジェクトマネージャーがPLM導入の実態を語ります。業界全体に影響を与えるこの取り組みから目が離せません。
会社情報
- 会社名
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セントリックソフトウェア
- 住所
- 東京都港区北青山3-6-7青山パラシオタワー11階
- 電話番号
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