テスホールディングス、インドネシアにEFBペレット製造工場を設立
テスホールディングス株式会社(以下、テス社)は、インドネシアの北スマトラ州において、農作物残渣から製造されるバイオマス燃料「EFBペレット」の製造を目的とした工場の地鎮祭を執り行いました。この工場は、同社の連結子会社であるPT PTEC RESEARCH AND DEVELOPMENT(PTEC社)が手がけるもので、2026年6月からの操業を予定しています。
地鎮祭の実施
2025年2月20日、セイマンケイ工業団地にて行われた地鎮祭には、テス社社長の山本一樹氏とPTEC社社長の石田智也氏をはじめとする関係者が出席しました。今回の工場建設は、EFBペレットの生産能力を拡大し、インドネシア国内および日本市場に向けたバイオマス燃料の供給を強化するための重要なステップです。
セイマンケイ工業団地の重要性
新工場が建設されるセイマンケイ工業団地は、PTPNグループが開発しているパーム産業の主要な拠点であり、工場運営に必要なインフラが整備されています。ここでは、EFBペレット製造に必要な原材料の供給もPTPNグループから受ける計画で、各種企業が進出しています。この環境は、EFBペレットの生産プロセスを円滑に進めるための大きなメリットとなるでしょう。
インドネシアにおけるEFB活用の背景
インドネシアはパーム油生産国として世界でも有数の地位を持っていますが、その生産過程で多くのEFBが発生します。これまでEFBの有効利用方法が十分に確立されていなかったため、未利用状態にある部分が多く、土壌汚染や温室効果ガスの発生が問題視されていました。EFBペレットの製造は、これらの問題を解決する手段として注目されています。
未来の展望
テス社は、サーキュラーエコノミーを目指し、EFBペレットおよびPKS(パーム殻)燃料販売事業を本工場で展開する予定です。EFBペレットの生産能力として、年間約1万トンの目標を掲げており、将来的には大規模な商業化を実現し、年間10万トンの製造能力を持つ工場を計画しています。
環境への配慮
テス社は、再生可能エネルギーの普及や省エネルギーの推進に努めており、この工場の設立もその一環です。EFBペレットは、カーボンニュートラルを実現するための重要な要素とされており、テス社はこのプロジェクトを通じて、持続可能なエネルギーの未来を切り開くことを目指しています。今後もPTEC社を中心に、インドネシアのバイオマス市場におけるリーダーシップを発揮していくことでしょう。