キヤノンがインフラ監視サービスを進化させる、変状検知機能を12種類に拡大

インフラ監視の新たな幕開け

キヤノンが提供する「インスペクションEYE for インフラ Cloud Edition」が2025年11月27日からバージョンアップされ、これまでの変状検知機能を大幅に拡張します。これにより、鋼材や建物外壁を含む12種類の変状を検知することが可能となり、点検作業の効率化と精度向上が期待されます。

変状検知機能の拡張

新しく追加される機能には、鋼材の塗膜剥がれや腐食、建物外壁のひび割れ、さらにはコンクリートのはく離検知が含まれます。これにより、点検の対象物が広がり、鋼材構造物の点検も効果的に行なえるようになります。特に、コンクリート構造物の「はく離検知」機能は、問題の早期発見を可能にし、点検の効率を一層高めます。

労働力不足への対応

キヤノンは2019年に土木業界の労働力不足を解消するために、AIを利用した画像ベースのインフラ構造物点検サービスを提供し始めました。本サービスの目的は、点検作業の効率化や高度化を図ることです。特に、老朽化が進む社会インフラに対する適切な管理が求められる中、キヤノンの取り組みは業界全体に貢献しています。

新機能の具体的内容

評価の高い新機能には、建物外壁のひび割れを検知する能力が含まれており、これはドローン点検業者からの要望に応えた形で実現しました。従来のサービスでは5種類の変状しか検知できませんでしたが、今回のアップデートで12種類に増加し、多様なニーズに応える形となります。また、「正対補正」機能により斜めから撮影した画像のゆがみを補正し、より正確な評価を行うことが可能です。