宇宙物体観測分野の官民連携の進展
2025年11月28日、航空自衛隊宇宙作戦群第1宇宙作戦隊(東京都府中市)と、JAXA認定のベンチャー企業であるスターシグナル・ソリューションズ株式会社(東京都中央区)が、宇宙状況把握分野における官民連携を強化するための覚書(MOU)を締結しました。この取り組みは、宇宙物体や宇宙ごみの状況を「見える化」し、より安全な宇宙環境の構築を目指すものです。
覚書による連携の目的
本覚書の主な目的は、SSS社が提供する宇宙物体・領域観測サービスを通じて、宇宙状況監視に関する技術的知見を共有し、協力することです。これにより、航空自衛隊第1宇宙作戦隊と民間企業の連携が深まり、日本の宇宙安全保障の強化に寄与することを目指します。
具体的には、両者は観測データの活用や解析結果の共有を進め、宇宙状況把握(SSA)業務の技術的検証を行い、将来的な官民協力のモデルを構築していく予定です。このような取り組みは、宇宙活動の未来において非常に重要な意味を持つといえるでしょう。
スターシグナル・ソリューションズのビジョン
スターシグナル・ソリューションズ株式会社の代表取締役である岩城陽大氏は、「地球の暮らしと宇宙活動の未来を守る」ことを企業のミッションとして掲げています。急増する人工衛星や宇宙ごみのリスクを視覚化し、宇宙空間を利用する際の安全性を高めることに注力しています。衝突事故や誤認によるトラブルを未然に防ぎ、安全で持続可能な宇宙利用を支えるための取り組みを進めているのです。
岩城氏は、航空自衛隊宇宙作戦群との連携が、宇宙状況把握の高度化やアジア太平洋地域での安全な宇宙利用の促進に大きく寄与すると強調しました。STStar Signal Solutionsは、JAXAスタートアップとしての技術力と民間の俊敏な開発力を生かし、「宇宙の交通インフラ」を支える新たな仕組みづくりを挑戦し続けると言います。
今後の展望
この官民連携は、単なる技術的知見の共有を超えた重要な一歩となるでしょう。宇宙規模での安全保障が求められる現代において、官民の協力は不可欠です。今後、この取り組みがどのように発展し、具体的な成果をあげていくのかに注目が集まります。
お問い合わせ
詳細については、スターシグナル・ソリューションズ株式会社の広報担当、大成にお問い合わせください。