彩の国シェイクスピア・シリーズ最新作『リア王』が始動
2026年5月、彩の国シェイクスピア・シリーズから最新作『リア王』の上演が決定しました。この作品は、演出を長塚圭史が手掛け、主演を務めるのは本シリーズの芸術監督、吉田鋼太郎。その豪華キャストと共に、新たな『リア王』像を舞台に描き出します。
迫る上演日と公演情報
埼玉では、2026年5月5日から24日まで彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて上演され、その後も宮城や愛知、大阪、福岡、岡山と全国を巡る予定となっており、観客の期待が高まっています。チケットの一般発売は2026年2月14日から開始されますので、早めの準備が必要です。
演出とキャストの特別な組み合わせ
吉田鋼太郎がシェイクスピア作品で主演を果たすのは、実に9年ぶり。彼は過去に『ヘンリー四世』や『アントニーとクレオパトラ』など、数多くの名作で主演を果たしてきましたが、今回の『リア王』ではどのような新しい解釈を見せしてくれるのでしょうか。
共演者には、近年の『マクベス』で印象を残した藤原竜也が義弟に仕組まれる陰謀に翻弄されるエドガー役、石原さとみが初のゴネリル役に挑み、松岡依都美がリーガン、矢崎広がエドマンド、吉田美月喜がコーディリア、山内圭哉がケント伯、山西惇がグロスター伯と続き、演劇界の精鋭たちが揃っています。
長塚圭史による演出の力
演出家の長塚圭史は、過去にシェイクスピア作品『マクベス』を手掛けた実績があります。彼は今回の演出に際し、「400年以上も愛され続ける『リア王』という作品に、吉田鋼太郎さんを含む素晴らしいキャストと共に向き合うことを楽しみにしている」とコメントしています。美しい言葉と深いストーリーに込められた人間ドラマを、どのような視点で描くのかが待ち望まれます。
吉田鋼太郎自身も、演出を長塚氏に託し、「全く新しい風を吹き込みたい」と期待を寄せています。彼は自らの役であるリア王についても、「この大役に心血を注ぎたい」と意気込みを語っています。
作品のストーリー
古代ブリテンを舞台にした『リア王』は、老王リアが国を三人の娘に分け与えることで始まります。長女ゴネリルと次女リーガンは父を讃えながら領地を得ますが、末娘コーディリアは真実を求めるあまり、勘当されてしまいます。物語は、父と娘たちの愛憎、裏切り、狂気を描きながら進んでいきます。
彩の国シェイクスピア・シリーズの歴史
このシリーズは、1998年にスタートし、シェイクスピア作品を数多く上演してきました。芸術監督を吉田鋼太郎に引き継ぎ、新たな展開を迎える中で、シェイクスピアの魅力を多くの観客に届けることを目指しています。吉田が手掛ける演出は、より理解しやすく、現代に通じるメッセージを持つ作品作りを目指しています。
光と影、愛と裏切りが交錯する『リア王』、ぜひ劇場でその全貌をご覧ください。期待が高まる新たなシェイクスピアの世界が、今ここに開かれます。