子育て経験者が語る乳幼児健診のメリットと不安
2024年10月22日から25日の間、子育て経験を持つ20代から50代の男女269名を対象に、オンラインで乳幼児健診と5歳児健診に関するアンケート調査が行われました。この調査では、健診を受けることのメリットや不安、それに対する要望について多岐にわたる意見が寄せられました。
実施結果の概要
1. 乳幼児健診を受けた方の割合
乳幼児健診に関する最初の質問では、244名が「はい」と回答し、全体の90.7%が健診を受けた経験を持っています。さらに、25名が「これから受ける予定」と答えたことから、今後の受診にも期待がかかります。
2. 乳幼児健診のメリット
調査の中で、乳幼児健診を受けるメリットについて尋ねたところ、最も多かったのは「健康状態を確認できるから」という理由で、143名がこの回答を選びました。これに続いて、「発達状況を評価してもらえるから」が89名、「予防接種の情報を受けられるから」が20名となりました。他にも、食事のアドバイスや日常的な悩みを相談できる機会といった意見も寄せられました。
3. 健診に対する不安
一方、乳幼児健診に関しては、69名が「子供が検査を嫌がること」を不安として挙げました。また、「待ち時間に関すること」が123名にのぼり、待合スペースの広さや遊び場の機能の不足も指摘されています。結果の説明がわかりにくいとの声もあり、現場の改善が求められています。
4. 待ち時間の実態
待ち時間についても調査され、最も多い回答は「15分〜30分」で150名がこの期間だったと答えています。次いで「30分〜1時間」が54名、その後に「1時間以上」が14名という結果でした。これからの改善点として、待ち時間の短縮が必要であることが明らかになりました。
5. 支援に対する要望
"どのような支援があれば良いか"という質問では、「診療時間の延長や休日診療が可能」が102名から支持を受け、特に忙しい育児生活を送る親たちのニーズが浮かび上がりました。また、「オンライン予約や電話予約ができるべき」という意見も95名から寄せられています。これにより、受診しやすさの向上が可能になるでしょう。
6. 健診参加しやすい時間帯
さらに、参加しやすい時間帯を尋ねたところ、最も多かったのは「10時〜11時」で128名がこの時間を選択し、次に「14時〜15時」が131名で続きました。親たちの生活の中で、特に育児に配慮した時間帯の設定が必要であることが示唆されています。
7. 5歳児健診の認知度
5歳児健診に関する質問では、63名が受診しているか、受診を予定していると回答した一方、182名はこの健診を知らなかったと答えました。この認知度の低さは、関心促進のための情報提供が急務であることを示しています。
8. 相談したい内容
5歳児健診で相談したい内容として最も多かったのは「食事に関すること」で154名、次いで「歯科に関すること」が132名で、親が子供の健康維持に意識を向けている様子が伺えます。特に、集団生活におけるお困りごとも98名から回答され、学校入学前の心配事の多さが浮かび上がりました。
この調査を通じて、乳幼児健診と5歳児健診の重要性、及びそれに対する親たちの期待と不安が浮き彫りになりました。健診制度をより充実させるためには、現場の声を反映した支援策が求められることでしょう。