医師1,578名調査！医療現場におけるAI・ロボット手術などの新技術活用状況は？

医療現場における新技術活用は？1,578名の医師が語る現状と未来

株式会社メディウェルが実施した「医療における新技術活用」に関するアンケート調査の結果が公表されました。全国の医師1,578名を対象に、AIやロボット手術など、話題の新技術の活用状況や期待感について調査したものです。

調査結果によると、AIやロボット手術など6種の新技術はいずれも、活用されている割合は多くても2割程度に留まり、導入が進んでいるとは言えない状況が明らかになりました。一方で、医師たちの間では、AIによる画像診断やChatGPTなどの生成AIへの期待が高まっていることが分かりました。

医師が期待する新技術：AI画像診断、生成AI、そして遠隔医療

医師たちが最も期待する新技術は「AIによる画像診断」でした。これは、AIが画像データから病変を検出することで、医師の診断を支援し、より迅速で正確な診断を可能にする期待があるためです。

さらに、7割の医師が「医療現場で活用できる」と回答した「ChatGPTなどの生成AI」も注目を集めています。生成AIは、問診や予診、鑑別診断、治療法選択の補助、カルテや患者説明などの書類作成、研究論文作成時の英文校正など、幅広い場面での活用が期待されています。

その他の期待される新技術としては、「遠隔医療」、「再生医療」、「ロボット手術」などが挙げられました。

新技術が医師の仕事に与える影響：負担軽減から専門性の進化まで

新技術は医師の仕事の負担軽減に大きく貢献すると期待されています。特に、AIはデータの整理や診断補助を行うことで、医師の業務効率化に繋がる可能性を秘めています。また、書類作成やサマリー作成の負担軽減により、医師はより医療に集中できるようになると予想されています。

しかし、新技術導入によって医師の仕事内容が大きく変化することも予想されます。AIが診断を担うようになれば、医師はAIの診断結果を確認し、より高度な判断や患者のサポートに注力する必要が出てくるでしょう。

さらに、専門性も進化していくことが求められます。今後、膨大な情報をいかに選択し活用していくか、そしてAIでは対応困難な患者の心理的サポートなど、人間ならではの能力がより重要になってくるでしょう。

新技術導入の課題：倫理的な問題、医師の教育、そして社会全体の理解

新技術導入には、倫理的な問題や医師の教育、社会全体の理解など、様々な課題があります。倫理的な問題としては、AIによる誤診やプライバシー保護などがあります。医師の教育面では、AIやロボット手術などの新技術に対する理解を深め、適切な活用方法を学ぶ必要があります。

また、社会全体として、新技術に対する理解と受け入れを促進していくことも重要です。新技術は医療の質向上に貢献する可能性を秘めていますが、同時に社会全体の価値観や倫理観との整合性を図る必要があることを認識しておく必要があります。

この調査結果が、今後の医療現場における新技術導入の議論に役立つことを期待します。

※本記事は、株式会社メディウェルのアンケート調査結果を基に作成しました。詳細な調査結果については、下記URLをご参照ください。
https://www.dr-10.com/lab/new-technologies/