一般社団法人日本優良ビルダー普及協会(JGBA)は、8月29日(木)に「地域一番企業が実行する地域密着×圧倒的一番化経営」をテーマにした未来会議を実施しました。この会議はリアルとオンラインを併用して行われ、80名以上の参加者が集まりました。
今回の会議の目玉は、株式会社シアーズホームグループHDの代表取締役会長兼社長である丸本氏の講演でした。シアーズホームは、地域密着型のビジネスモデルで、この状況下でも優れた成績を収めてきた企業の一つです。丸本氏は、自社のビジネスモデルを解説し、特に熊本地域での成功要因として、2021年度に計上した利益額ランキングでのトップ10入りを紹介しました。彼が採用した経営戦略は、オリジナルブランドとフランチャイズブランドの展開を通じて、幅広い層への住宅供給を実現し、競合を避けるというものでした。
丸本氏は、地域内で「家を売る」市場の全体をカバーすることで、他社との差別化に成功したと語り、その根幹にある経営理念も強調しました。さらに、グループ傘下に13社を持つシアーズホームが今後どのような方針で事業を進めるのかも率直に明かしました。
第2部では、JGBAの会長である窪田健太郎氏とのトークセッションが行われました。窪田氏は、丸本氏の経験をもとに、地域に根ざしたビジネスの本質や事業経営に必要な知見について語りました。ここでは、参加者から寄せられた質問にじっくりと答えながら、経営トップが持つべき姿勢や理念実現の方法論について深い洞察を提供しました。
参加者たちはこのセミナーを通じて、企業理念や行動力を社内で共通理解する重要性を再認識したようです。「個々の成長戦略には目標を具体化する必要があり、実行と忍耐が求められる」との声が寄せられ、特に人材を重視する意識が強調されました。また、「地域セグメント意識の重要性」についても多くの気づきがあったことが報告されています。
さらに、JGBAではこの成功を受けて、好評だった「工務店アフター実践会」の第2弾を11月6日に大阪で開催することも発表されました。外壁塗装事業におけるOB顧客対応に関するノウハウが共有されるこの会議も、多くの参加者が期待を寄せています。
JGBAは、2021年に発足して以来、工務店やビルダー、住宅設備関係の企業協力による情報発信や交流の場を設けています。会員企業はこのようなリアルな交流の中で知見を深め、ビジネスにおける競争力を高めています。これからも地域密着型のビジネスモデルを学ぶ機会を提供することで、住宅業界の活性化を目指していく意向です。