メルク、エレクトロニクス部門に30億ユーロ投資でさらなる成長を目指す

メルクがエレクトロニクス部門に対する大規模投資を発表



2021年9月20日、ドイツのダルムシュタットから、メルクはエレクトロニクス部門における今後の成長を視野に入れ、30億ユーロ以上の大規模な投資計画を発表しました。この投資は2025年末までに実施される予定で、特に最先端の材料ソリューションの研究開発に注力することが強調されています。

成長プログラム「Level Up」に注目



この投資は、メルクにとって重要なエレクトロニクス部門の成長プログラム「Level Up」の一環です。このプログラムは、データ爆発やIoT(モノのインターネット)、5G技術のコアトレンドに基づいており、革新的な半導体素材やディスプレイ用素材の需要増加を背景に、世界規模の成長機会を捉えることを目指しています。

経営執行委員兼エレクトロニクス・ビジネスCEOのカイ・ベックマン氏は、次のように述べています。「当社は、『Level Up』成長プログラムを通じ、世界中の生産拠点の大幅な拡張や、研究開発とイノベーションの強化に取り組んでいます。半導体やOLED市場は急速に拡大しており、非常に魅力的な成長市場です。」

短期間での成果



メルクのエレクトロニクス部門は、2018年に導入した5年間の「Bright Future」変革プログラムを経て、急成長を遂げました。このプログラムを予定より2年早く完了させることで、メルクはこれからの成長戦略の土台を築くことができたとベックマンは自信を表しています。

「Level Up」プログラムでは、成長のための4つの重要な項目、すなわちスケール、テクノロジー、ポートフォリオ、ケイパビリティに焦点を当てています。これにより、急増する半導体需要に応えるための基盤を固めることを目指しています。

市場ニーズに即した戦略



現在、半導体およびエレクトロニクス業界は、顧客企業による大規模な生産能力拡大の要請が高まっています。メルクはこれに応じる形で、「スケール」と「テクノロジー」の側面に焦点を当てて、大規模な投資を行う計画です。さらに、魅力的な外部成長機会を追求するためのポートフォリオの強化や、社内戦略の加速に力を入れる予定です。

次世代エレクトロニクスの提供



メルクは、次世代のメモリーチップ、プロセッサー、さらには最先端のディスプレイ材料など、さまざまな革新的な製品を提供しており、自動車や化粧品、印刷業界でも使用される新しいエフェクト顔料の開発も行っています。米国、韓国、ドイツ、台湾、日本、中国には、エレクトロニクス・テクノロジー・センターを設置し、各市場における研究開発を戦略的に進めています。

技術インフラの重要性が高まる中で、メルクの製品はほぼすべての電子機器に使われており、5Gやビッグデータ、自動運転、IoTなどのアプリケーションの進化に貢献しています。これらの成長市場において、メルクはさらなる発展を遂げ、社会全体の技術的基盤を支える存在となるでしょう。

メルクについて



メルクは、1668年に創業した世界最古の医薬品および化学企業です。ヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの3つのエリアで成長を遂げており、約58,000人の従業員がいます。2020年には66カ国で175億ユーロの売上高を計上し、その進歩を追求しています。日本法人であるメルクエレクトロニクス株式会社は、液晶ディスプレイ材料や半導体製造向けの特殊化学品などの研究開発を実施しています。そして、これからも技術革新を通じて、みなさまの生活をより良くするための努力を続けていくことでしょう。

会社情報

会社名
メルクエレクトロニクス株式会社
住所
東京都目黒区下目黒1-8-1アルコタワー5F
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: 半導体 メルク エレクトロニクス

Wiki3: 半導体 メルク エレクトロニクス

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。