日本進出に向けた日本とドイツのクラウドセキュリティ企業の提携
2025年4月23日、フューチャースピリッツとドイツのMitigant GmbH社は、日本市場への進出を支援するための合意を結びました。この調印式はJapan IT Week内の欧州パビリオンで行われ、両社の代表者がその場で意義を強調しました。フューチャースピリッツは、日本の企業向けに、Mitigantのクラウドセキュリティサービスを展開するためのサポートを行います。
Mitigant GmbHとは
Mitigantは2021年に設立されたクラウドセキュリティ企業で、専門的な知識を持つチームによって運営されています。特に、ドイツのHasso Plattner Instituteの研究成果をもとに、先進的なセキュリティサービスを提供しています。Mitigantのサービスは、SaaS形式であり、主にAWSなどのパブリッククラウド上で稼働します。
特筆すべきは、そのプロアクティブなアプローチです。Mitigantは、従来のリアクティブなセキュリティツールに代わり、現実の脅威に事前に対応する手法を採用しています。この手法により、企業のセキュリティ体制を強化し、ユーザーのリスクを軽減することを目的としています。
Mitigantのサービス内容
Mitigantが提供する「Cloud Attack Emulation」は、企業がクラウド上での様々な攻撃シナリオを模倣し、自社のセキュリティコントロールの有効性を検証できるという特徴があります。このサービスにより、既存のセキュリティの盲点を可視化し、改善の計画を立てることが可能になります。
また、MitigantはKubernetes Security Posture ManagementやCloud Security Posture Managementなど、複数のセキュリティサービスを展開しており、多面的にクラウドセキュリティを強化しています。
日本市場への進出理由
Mitigantが日本市場をターゲットとした背景には、いくつかの要因があります。まず、日本は世界的に見ても経済規模が大きく、サイバーセキュリティに対する企業の関心も高まっています。さらに、企業が情報セキュリティに対して非常に高い意識を持っていることも特徴です。
CEOのNils Karnは、「日本は世界中からサイバー攻撃の対象であるため、Mitigantのサービスには高い需要があると考えています。大企業に対して提供する価値が明確で、これからの成長が期待できる市場です」と述べています。
フューチャースピリッツの支援内容
フューチャースピリッツは、Mitigantが日本の市場で成功を収めるために、販売や営業支援、コミュニケーションの橋渡しを行います。この協力体制により、Mitigantのサービスが日本市場に根付くことを目指しています。
パートナーシップの目指すところ
フューチャースピリッツが活動を開始したのは1996年。以来、クラウドインテグレーションやデジタルマーケティングといった多岐にわたる分野でお客様をサポートしてきました。最近では、AWSを利用したパブリッククラウドの構築・運用に力を入れています。これは、クラウドを安全に運用するためには常に新たな脅威に対策を講じる必要があるからです。
Mitigantの日本市場進出に際して、フューチャースピリッツはその成功を促進し、日本全体のITセキュリティのレベル向上を図っていく所存です。今後も両社は、プロアクティブなセキュリティの発展に寄与し、企業が安心してインターネットを利用できる未来に向けて協力していきます。