北海道マイワシ漁業改善プロジェクトが受賞
2024年のグッドデザイン賞において、「北海道マイワシ漁業改善プロジェクト」がその取り組みの持続可能性とデザイン性が高く評価され、受賞を果たしました。このプロジェクトは、北海道のマイワシ資源を豊かに管理し、漁業が持続的に行える体制を築くことを目的としています。プロジェクトの主導を担ったのは、株式会社ファームステッドの長岡淳一さんと阿部岳さんで、冷凍加工技術を駆使して最高級の「大トロいわし」を世に送り出すためのブランドデザインを手がけました。
持続可能な漁業を目指して
「北海道マイワシ漁業改善プロジェクト」は、漁業者と消費者がともに利益を得る関係を築くことを目指しています。このプロジェクトでは、マイワシに特有の鮮度保持技術を導入し、漁業資源の老朽化や乱獲を防止する取り組みを実施しています。具体的には、地域の漁業者と連携し、マイワシの漁獲量や漁法、加工方法などをしっかりと管理する仕組みを整えています。
受賞の理由となったのは、単なる漁業支援にとどまらず、そのデザインコンセプトが海と漁業界を活性化するための壮大なビジョンを持っている点です。プロジェクトの設計には、地域の特性を生かしたデザイン戦略が組まれ、見た目にも訴求力を持たせています。審査委員からは「海と漁業界の未来を守るプロジェクトである」との評価を受けました。
受賞の背後にある思い
株式会社ファームステッドは、このプロジェクトにより漁業者の生活を安定させ、生態系を保護する重要性を再認識させる取り組みが評価されてきました。マイワシが食卓に並ぶことは少なくなり、消費者の意識が変わりつつある中で、マイワシの価値を再評価することが急務です。「大トロいわし」の美味しさとその重要性を消費者に知ってもらうことで、持続可能な漁業の実現に一歩近づくことが期待されています。
ファームステッドのデザインの力
ファームステッドは今までに、数々のプロジェクトを手掛けており、これが5回目のグッドデザイン賞受賞になります。地域活性化や農業の支援を目的とし、毎回新しい価値を生み出すデザインを提供しています。過去の受賞歴には、農業や食品をテーマにしたプロジェクトが多く、道内外の課題に対し創造的なアプローチを展開しています。
株式会社ファームステッドの概要
2013年に設立された株式会社ファームステッドは、デザインとブランディングに関するコンサルティングを行っています。代表取締役の阿部岳さんと長岡淳一さんは、多岐にわたるデザインプロジェクトを通じて、地域の振興や一次産業の発展に寄与してきました。
会社情報
- - 会社名: 株式会社ファームステッド
- - 所在地: 北海道帯広市西6条南13丁目11-1F
- - URL: farmstead.jp
結びに
「北海道マイワシ漁業改善プロジェクト」の受賞は、地域とその資源の持続可能な活用を広く知らせる良い機会です。このプロジェクトにより、マイワシの価値を再認識し、持続可能な未来に向けた漁業のあり方を考え直すきっかけとなるでしょう。