伝統と革新が交わる場
2023年10月24日、「Tokyo Saikai Showcase」はオープンから2周年を迎えました。このショーケースは、東京西海株式会社(本社:東京都世田谷区)が運営しており、長崎県波佐見町に境を持つ西海陶器の一員として、地域の伝統と現代のデザインを融合させた作品が展開されています。
波佐見焼の新たな魅力
波佐見町は、400年以上の歴史を持つ窯業の町として、波佐見焼の製造が行われています。この地域は伝統的な技術を持ちながら、現代のライフスタイルに合った陶磁器を提供しているのが特徴です。Tokyo Saikai Showcaseでは、波佐見焼の精巧な技術と新しいデザインが見事に合わさった製品が数多く展示され、多くの人々に愛されています。
設計理念とショーケースの構成
このショーケースは、著名な建築家である増田信吾と大坪克亘の設計により、ギャラリースペースやワークショップ、さらには地域交流を促進するガーデンテラスなどを持つ独自の空間です。特に、展示会やワークショップを通じて、ビジターが直接製造過程を体験し、波佐見焼の魅力を深く理解できる場所となっています。
ブランドとデザイナーの多様性
Tokyo Saikai Showcaseでは、さまざまなブランドがそれぞれ独自の視点で波佐見焼を取り入れた製品を展開しています。
1.
HASAMI PORCELAIN: ディレクターの篠本拓宏が手がけるブランドで、モジュラー製品という新しい視点からデザインされています。従来の重箱から着想を得た作品群は、収納性とデザイン性を兼ね備えています。
2.
Common: デザイナー角田陽太の手による普遍的なデザインを追求したシリーズ。家庭でもカフェでも活用できるシンプルながらも頑丈な製品が特徴です。
3.
NUPPU: 子どもたちが様々な食材を通して世界を体験するためのテーブルウェア。フィンランド語で「つぼみ」を意味し、親の育児経験が生かされています。
4.
Cords: 山野アンダーソン陽子とのコラボレーションによる、自然な色合いが美しいスタッキング食器です。
5.
Ha': インダストリアルデザイナーのセバスチャン・バーンが手がけ、日常に自然を取り入れた遊び心あるデザインが特徴。
6.
ALONGU 明論具: 進化する日本の食文化に寄り添うテーブルウェアをデザインする倉本仁によるブランドです。
地域とのつながり
オープンからの2年間、Tokyo Saikai Showcaseは波佐見焼の文化と精神を広める場として機能してきました。地域社会との対話を深める活動を通じて、地元の人々との繋がりを大切にしています。近年、地域とのコラボレーションも進め、地元の特色を生かした製品の開発にも力を入れています。
3年目への期待
今後もTokyo Saikai Showcaseではさらなる発展を目指し、さまざまな試みを予定しています。陶磁器の魅力を国内外に発信し続けるこの場に、ぜひご注目ください。そして、波佐見焼を通じて地域の文化や生活スタイルに触れ、多くの人々に新たな価値を提供していくことでしょう。
店舗情報
- - 住所: 〒158-0095 東京都世田谷区瀬田4-29-11
- - 最寄り駅: 東急電鉄田園都市線・用賀駅より徒歩14分
- - 営業時間: 平日10:00~17:00(12:00~13:00は閉店、予約不要)
- - Instagram: Tokyo Saikai Showcase
未来への展望
Tokyo Saikai Showcaseは、現代のデザインと波佐見焼の伝統が一体となった新たな文化の形成を目指しています。この取り組みは、私たちの暮らしを豊かにし、次の世代へとつないでいくことでしょう。