フェアトレードの広がり
2021-12-29 18:00:02
フェアトレードでSDGsを実現する自治体と大学が増加中!
フェアトレード推進が進む自治体と大学の動向
近年、フェアトレードを通じた持続可能な社会の実現に向けた動きが世界中で加速しています。特に、自治体や大学がSDGsの達成を目指す中で、フェアトレードへの取り組みが重要な役割を果たしています。2021年のナショナルコーディネーター会議では、世界での「フェアトレードタウン」や「フェアトレード大学」の認定数が過去最高に達したことが報告されました。この動向は、自治体や大学がフェアトレードを通してどのように具体的な行動に出ているかを示す良い例です。
フェアトレードタウンとは
「フェアトレードタウン」とは、地域社会全体が一体となり、途上国の生産者や労働者を支援することを目指す取り組みです。この運動は2000年にイギリスで始まり、今では30カ国以上に広がり、2021年10月時点で2182の都市が認定されています。この動きには、地元行政、企業、市民団体が協力して、持続可能な発展を促進するという強い意志が込められています。
日本でのフェアトレードタウンの認定は、2011年の熊本市を皮切りに、名古屋市、逗子市、浜松市、札幌市、そしていなべ市が続きました。認定されるためには、地域活性化への貢献を含む6つの基準が設けられています。これにより、地元の課題解決に向けた活動と連携しながら持続可能な社会を構築することを目指しています。
フェアトレード大学の取り組み
一方、フェアトレード大学の認定も増加しています。「フェアトレード大学」とは、フェアトレードの理念に賛同し、それを積極的に推進する大学を認定する制度です。現在、日本では静岡文化芸術大学、札幌学院大学、北星学園大学、青山学院大学の4つの大学が既に認定を受けています。これらの大学では、生協を通じたフェアトレード商品や、資源の持続可能性を考慮し、卒業証書にフェアトレードで製造された紙を使用するなどの取り組みが行われています。
世界のフェアトレードタウンの状況
2021年10月時点で、世界には2182のフェアトレードタウンが存在し、前年から118都市増加しました。特にアジア地域では韓国が大きな成長を見せており、10の都市が認定を受けた昨年から16都市に増加しています。日本は現在、6つのフェアトレードタウンがあります。
州別に見ると、ヨーロッパには最も多くのフェアトレードタウンがあり、2028の都市が認定されています。一方、北米には86都市、アジアには29都市、中南米には13都市、オセアニアには12都市、そして中東には10都市、アフリカには4都市があります。特にドイツが772都市と圧倒的な数を誇っていることが目立ちます。
フェアトレードの意義とFTFJの役割
フェアトレードは、対話と透明性に基づく貿易パートナーシップとして、弱い立場にいる生産者や労働者に対してより良い取引条件を提供し、彼らの権利を保護します。一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム(FTFJ)は、日本国内におけるフェアトレードタウン及びフェアトレード大学の認定を通じて、経済的・社会的に弱い立場の人々を支える活動を行っています。そして、持続可能な発展を目指す各地の取り組みを統括し、グローバルなネットワークを活かして、日本国内でのフェアトレードの普及に貢献していくことを目指しています。
このように、自治体や大学がフェアトレードの理念を取り入れることで、SDGsの達成に向けた具体的な道筋が描かれているのです。今後もこの流れは続き、より多くの地域がフェアトレードを通じた持続可能な社会づくりに向けた挑戦を続けていくでしょう。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前4丁目26-28-2F
- 電話番号
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