三菱総合研究所、AIツールで社員のキャリア形成を支援
株式会社三菱総合研究所(MRI)は、全社員向けに生成AIを活用したキャリア形成支援ツール『MiraTalk(ミラ・トーク)』を導入しました。このツールは、社員が自身のキャリアに対する考えを深め、マネージャーとの対話をより有意義なものにするために開発されたものです。
背景・経緯
MRIでは社員の中長期的な成長をサポートするために『MRIアカデミー』を2024年4月に開講予定であり、キャリア形成の支援プログラムを整備しています。しかし、これまでの活動の中で、社員が自分のキャリアに対する考えや成長課題を明確に言語化できていない場合、マネージャーとの1on1が深い対話に発展せず、具体的な成長支援が難しいという問題が浮かび上がりました。
この課題を乗り越えるために、MRIは自社開発の生成AIツール『MiraTalk』を活用することを決定し、2023年5月11日より全社員に向けて導入を開始しました。
MiraTalkの概要・特徴
『MiraTalk』は、社員がマネージャーとの相談を行う前にAIと対話をし、自身の考えを整理することを目的としたツールです。この対話プログラムは、MRIが培った人材開発や能力開発に関する専門知識を基に独自に開発されたアルゴリズムを活用しています。そのため、社員は自分のビジョンや実現したいことを事前に言語化しやすくなり、より深い1on1の議論が可能になります。また、基盤にはAzure OpenAIが用いられています。
主な特徴
1.
壁打ちによる思考整理の促進
自社の制度や業務実態に合った壁打ち対話により、自分のキャリアを考える助けになります。
2.
キャリアの言語化支援
Will(やりたいこと)、Can(できること)、Must(果たすべき役割)の観点から、自身の考えを整理し、マネージャーとの対話で役立つ「キャリアカルテ」を作成します。
3.
目的に応じた対話支援
利用者の目的に応じて選ぶことのできる対話モードがあり、課題の深掘りやゴールの設定、解決策の具体化を助けます。これにより、効率的に思考や感情を整理することが可能です。
MiraTalk導入後、多くの社員からは「仕事で感じたもやもやした思いを言語化できた」という声が寄せられ、思考整理や気づきに関して8割近い肯定的な評価を受けています。
今後の予定
MRIでは、MiraTalkに関する社員からのフィードバックをもとに継続的に機能改善を進めており、2023年10月には目標設定の支援機能やキャリア形成に関するアドバイス機能を追加することが予定されています。また、2027年4月にはマネージャー向け支援機能の追加も視野に入れています。これにより、MRIは今後もMiraTalkを通じて、社員の成長を促進し、組織全体の活性化を図り、人的資本の価値向上と社員エンゲージメントのさらなる強化を目指していく予定です。