2025年4月12日、世界初の試みとして、宇宙から帰還したラーメンが大阪の行列ラーメン店「人類みな麺類」にて展示されることが決まった。このユニークなプロジェクトを運営するのは、UNCHI株式会社で、代表取締役の松村貴大氏が指揮をとっている。
展示物に含まれるのは、宇宙での過酷な環境に晒されたラーメンの「原点の食材」、陶器の砂、さらに店舗の看板である。記者会見は2025年4月12日の正午から行われ、その後12:45より一般公開が開始される。
このラーメンは、2023年にイーロン・マスクが率いるSpaceXのFalcon 9ロケットに載せられ、約10ヶ月間の宇宙滞在を経て地球に戻ったものである。宇宙空間では、強烈な宇宙線や紫外線が降り注ぎ、食材がどのような変化を遂げたのか関心が高まる。今回のプロジェクトは火星での出店に向けた準備でもあり、未知の可能性に挑む姿勢が伺える。
展示テーマは「現点の原点」。13周年を迎える「人類みな麺類」は、この展示を通じて新たな気持ちを持ち、その初心を忘れずにフレッシュなスタートを切る。
今回の宇宙食材の曝露実験は、Space BD社の「スペースデリバリープロジェクト - RETURN to EARTH -」で行われ、宇宙での条件に適応した形での保存が求められた。固体のままでは包装が破損する恐れがあるため、事前に粉状に加工した。
驚くべきことに、宇宙から帰還したラーメンの素材を開封した際には、しっかりとした香りが感じられ、長期間の宇宙滞在を経てなお、食品の香りが持続することが確認された。このラーメン素材は、NASAのISS(国際宇宙ステーション)外部で曝露実験を受け、地球約400kmの軌道を秒速約7.9kmで巡っていた。
展示に際しては、特別に2人の陶芸家に宇宙から持ち帰った陶器の砂を使用したラーメン鉢の制作を依頼した。山根彰正氏は釉薬を使わない独自の技術によって作品を生み出し、その中でも曜変天目を用いた特殊な作品を制作。山田翔太氏は自由なスタイルで陶芸に取り組み、日本文化を世界に発信している。彼らの作ったラーメン鉢も展示され、宇宙のエッセンスを感じることができるだろう。
松村貴大氏は「宇宙旅行や夢の実現に向かって一歩ずつ進んでいる」と喜びを表し、「次はイーロン・マスク氏やNASAの皆さんにラーメンを食べてもらい、私たちのストーリーを共有できることを願っている」と語った。このプロジェクトは単なる食事を超え、人類の新たな挑戦の象徴といえる。
宇宙から返ってきたラーメンを展示する「人類みな麺類」の詳細は、以下の通りである。
| 日程 | 2025年4月12日(土) |
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| 記者会見 | 12:00〜12:30 |
| 一般公開・営業開始 | 12:45〜 |
| 場所 | 「人類みな麺類」店舗内(大阪市淀川区) |
| 住所 | 〒532-0011 大阪市淀川区西中島1-12-15 |
このユニークな展示からは、宇宙と食文化の新たな交差点を感じることができ、訪れる人々にインスピレーションを与えることだろう。