モンクトン大学とダッソー・システムズが提携、都市開発の課題に挑む
モンクトン大学とダッソー・システムズの画期的な提携
カナダのニューブランズウィック州にて、モンクトン大学とダッソー・システムズの間で新たなプロジェクトが始まりました。両者は、地域の住宅問題、都市の過密化、生態系の保護に対処するため、バーチャルツイン技術を利用した提携を発表しました。このプロジェクトは、パリで開催されたVivaTech 2025において正式に発表されました。
プロジェクトの目的と内容
今回の提携では、特に急成長しているディエップ市とモンクトン市において、持続可能な都市開発を計画するための協働型仮想環境の構築が目指されます。都市開発は私たちの日常生活に直結する重要なテーマであり、特に今後の人口増加に対応するため、効果的な戦略が求められています。
ダッソー・システムズは、自社の3DEXPERIENCEプラットフォームを活用し、ニューブランズウィック州の約1,000平方キロメートルのエリアをカバーするバーチャルツインを作成します。このデジタル空間では、地域から提供されたデータが組み込まれ、建物や交通手段、生物多様性の情報も含まれます。
協力パートナーの紹介
このプロジェクトには、地域の各種団体や企業も参加しています。具体的には、ディエップ市、モンクトン市、東南地域サービス委員会、ニューブランズウィック・コミュニティカレッジ、そして地域企業であるブラック・アークス社やレムソフト社が関与しています。各パートナーからのデータ提供により、プロジェクトの精度と実用性が向上します。
バーチャルツインがもたらすメリット
プロジェクト関係者は、このバーチャルツインを通じて、情報の共有や異なる計画シナリオのテストを行うことができます。これにより、都市の過密化による影響を判断し、住宅計画を最適化しながら、生態系保護区をどのように保全するかの意思決定が可能になります。
ダッソー・システムズの担当者であるジョセフィン・オンは、「このパートナーシップにより、リアルタイムで提供されるデータを元に、効率的な意思決定が行えるようになる」と語ります。また、モンクトン大学の研究担当副学長であるフランシス・ルブラン氏も、デジタルイノベーションの促進に期待を寄せ、「地域に貢献する専門知識を提供する機会に感謝している」と述べました。
地域経済への影響
今回の提携は、ニューブランズウィック州の経済発展にも大きな影響を及ぼすことでしょう。オポチュニティーズ・ニューブランズウィック(ONB)はこのプロジェクトを支援し、地域の発展や社会的課題の解決に向けた取り組みを進めています。ONBの担当大臣であるルーク・ランドール氏は、「地域のイノベーションを促進し、強固な連携を築いていくことが重要だ」と強調しました。
変革をもたらす先進事例
最終的に、このプロジェクトはニューブランズウィック州だけでなく、カナダ全体や国際的な地域でも評価されるべき先進的な事例と位置付けられています。ダッソー・システムズの高度な技術と地域の知見を組み合わせることで、持続的な環境の保護と効率的な都市成長の実現を支援します。
モンクトン大学について
モンクトン大学は、1963年に設立され、フランス語圏の教育をリードする大学です。創造性豊かな人材を育成し、地域社会の発展に貢献し続けています。
オポチュニティーズ・ニューブランズウィックについて
ONBはカナダ・ニューブランズウィック州の経済開発を推進する機関であり、地域のビジネス支援を通じて雇用創出や経済の活性化を目指しています。
会社情報
- 会社名
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ダッソー・システムズ株式会社
- 住所
- 東京都品川区大崎2丁目1番1ThinkParkTower
- 電話番号
-
03-4321-3500